「iPhone 17e」が登場し、iPhoneのラインアップに変化がありました。本稿では、2025年秋に発売された「iPhone 17」シリーズおよび「iPhone Air」を含め、それぞれの機種の概要や、選ぶ際にチェックしておきたいポイントなどをざっと整理していきましょう。
井上晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
まず注目したいのは2026年3月に発売されたばかりの廉価モデル「iPhone 17e」です。かつての「SE」シリーズと置き換わるように2025年に登場した「iPhone 16e」の、さらに後継に当たります。現行のラインアップにおける最安価の一台です。
具体的には、Apple Storeでの販売価格は一括9万9800円(税込、以下同)と、なるべく安くiPhoneを入手したい人におすすめ。本世代から最小構成のストレージ容量も256GBにアップして、長期運用を見据えた一括購入にも適したモデルになっているのが見逃せません。ただし、物理SIMカードが使えないeSIMオンリーな仕様になったことは注意しておきましょう。
iPhone 17eは6.1インチのディスプレイを備えていて、画面上部に凹状の切り込み(ノッチ)がある旧式のデザインを採用。背面カメラは4800万画素のFusionメイン(≒2倍望遠撮影対応のメインカメラ)のみです。強力な手ブレ補正ビデオを撮影できる「アクションモード」などを筆頭に、多くの撮影機能が使えないことは留意しておきましょう。
一方、搭載するチップセットは「A19」で、最廉価でありながらもAAAタイトルのゲームプレイや、Apple Intelligence(Appleの生成AI機能群)にもしっかり対応。一方、ストリーミングでのビデオ再生時のバッテリー持ちも最大21時間と十分です。充電端子はUSB Type-Cで、上位モデルと比べるとワイヤレス充電の最大スピードは劣るもののMagSafeにも対応します。
続いて、現行のラインアップにおけるスタンダードモデル「iPhone 17」です。価格は12万9800円〜。上記のiPhone 17eに+3万円出すことができれば、滑らかなディスプレイ表示(リフレッシュレート120Hz対応)・常時表示や、広角カメラでの撮影を含めた幅広いカメラ機能、バッテリー持ち(ストリーミングでのビデオ再生)が最大27時間と長いこと——など、多くのメリットを享受できます。機種選びで悩んだら同機種を選んでおけば、まず間違いありません。
画面サイズは6.3インチ、パンチホール型のインカメラがUI表示と連携するDynamic Islandにも対応します。右側面には「カメラコントロール」も備えます。
背面カメラ構成は、Fusionメイン(4800万画素)とFusion超広角カメラ(4800万画素)の2眼構成。超広角の構図で撮影が行えるほか、17eでは使えなかった「空間ビデオ」や「アクションモード」「シネマティックモード」「デュアルキャプチャ」など、多彩な機能を駆使できるのが魅力です。
また、見落としやすい部分ですが、MagSafeでのワイヤレス充電は、17eが最大15Wだったのに対し、こちらは最大25Wまで。さらに有線充電の速度も20分で最大50%充電できるなど、充電速度の速さにも差があります。
搭載するチップセットは17eと同じく「A19」。eSIMオンリーな仕様は、以降のiPhone 17シリーズで共通しています。
賛否がハッキリと分かれやすい端末ではありますが、予算がある程度あってデザイン重視で機種を選びたいならば「iPhone Air」も候補に入ってくるでしょう。価格は15万9800円〜で、スタンダードモデルと上位のProシリーズのちょうど中間くらい。従来のラインアップでいうところの「Plus」シリーズに該当する立ち位置だと思っておきましょう。
「Air(エア)」の名を冠する通り、最薄部が5.64mmで、6.5インチでありながら165gという軽さを実現しているのがポイント。バッテリー持ち(ストリーミングでのビデオ再生)も最大22時間で、iPhone 17eのそれより長め。さらに専用オプションのMagSafeモバイルバッテリーを購入して併用すれば、最大35時間まで伸びる仕組みです。ちなみに、MagSafeでのワイヤレス充電は最大20Wに対応しています。17eと17の中間ですね。
ただし、カメラはFusionメイン(4800万画素)の単眼。画質を下げない2倍望遠撮影や、「デュアルキャプチャ」機能(背面と前面カメラでの同時撮影)、「アクションモード」などは使えるものの、「空間ビデオ」や「マクロ撮影」「シネマティックモード」(背景や近景をぼかす動画撮影)など、iPhone 17と比べて使えない機能もあります。
搭載するチップセットは、上位モデルと同じく「A19 Pro」(ただしGPUのコア数は5つで差があり)です。
そして、ハードウェアとして望遠カメラを備えているのが最上位の「Proシリーズ」の2モデル。6.3インチの「iPhone 17 Pro」(17万9800円〜)と6.9インチの「iPhone 17 Pro Max」(19万4800円〜)です。仕事や趣味でカメラ撮影にこだわりたく、予算が十分にある場合には、これらも検討候補に入ってくるでしょう。
背面カメラ構成は、どちらもFusionメイン(4800万画素)+Fusion超広角カメラ(4800万画素)+Fusion望遠カメラ(4800万画素)の3眼。特に望遠撮影は光学4倍とクロップズーム(イメージセンサーの中央の画素を使った擬似的な2倍望遠)を合わせて、精細感を保ったまま8倍ズームが行えることが重要。例えば、子どもやペットの表情を変えずに、離れた位置からシャッターチャンスを狙うには最適です。
搭載するチップセットは、6コアGPU版の「A19 Pro」。バッテリー持ち(ストリーミングでのビデオ再生)はProが最大30時間、Pro Maxが最大35時間と長いです。MagSafe充電の対応W数は共に最大25Wあります。
また、Proシリーズの重要な違いとして覚えておきたいのが、USB Type-Cのデータ転送速度が、その他のモデルと比べて速いこと。両機種ともに最大10Gbpsのデータ転送に対応しており、その他のモデルの480Mbpsと比べて約20倍の値を誇ります。例えば、撮影した大量のデータを有線でパソコンに転送したり、iPhoneのデータを外付けSSDにバックアップしたりするうえで、待機時間がかなり短くなるというメリットがあります。
オンラインのApple Storeでは、2024年モデルの「iPhone 16」(6.1インチ)と「iPhone 16 Plus」(6.7インチ)も併売されています。価格はそれぞれ11万4800円〜、12万9800円〜ですが、最小構成のストレージサイズが128GBしかないので、iPhone 17シリーズの256GBと比べると、若干の価格差こそあるものの、そこまでお得感はありません。
ただし、eSIMだけでなく物理的なSIMカードが使えるのは同世代までのメリット。複数機種でのSIMカードの差し替えを想定しているなど、特殊な用途を想定している場合には、貴重な選択肢となるでしょう。
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