「大型テレビ」は、かつて「40インチあれば十分」と言われていましたが、現在では50インチ以上のモデルが家電量販店の売れ筋の中心となっています。パネル技術の進化や価格の低下により、「大型テレビ」は一般家庭でも手に取りやすい存在になったといえるでしょう。
そこで今回は、大型テレビの中でもMiniLEDバックライト採用モデルに注目し、「もし筆者が購入するなら」という視点でおすすめモデルを紹介します。
古の「ケータイ雑誌ライター」。フィーチャーフォン時代の終焉とともに、守備範囲をIT・ガジェット・パソコン・AV家電など広範囲に拡大。趣味はゲームとアニメ・仮面ライダー・アメコミ映画などの鑑賞。好きな音楽はクラシックロックとネオアコ。
有機ELテレビと従来の液晶テレビの特徴をあわせ持つモデルとして注目されているのが「MiniLED」テレビです。2025年以降は新モデルへの採用が拡大しており、より身近な存在になっています。
MiniLED採用モデルの最大の強みは「高輝度」と「優れたコントラスト」です。数千個から数万個もの小型LEDをバックライトに採用し、それらを複数のエリアに分けて制御。映像の明るい部分と暗い部分に合わせてエリアごとに発光量を制御する「ローカルディミング機能」により、映像にメリハリが生まれます。そのため、明るいリビングでも色が飛びにくく、昼間でも映像が見やすいため、迫力のある映像体験がかないます。
また、「MiniLED」は有機ELと異なり焼き付きの心配がない点も大きなメリット。液晶テレビは寿命が長く、バックライトの寿命は一般的に約8〜10年(約6万時間)が目安とされています。特に同じ画面表示が多いゲームや静止画を長時間表示させるような使い方をする人には重要なメリットといえます。
一方で完全な黒の再現は難しく、残念ながら有機ELと同程度の深みのある漆黒表現には及びません。暗いシーンが多い映画の鮮明さを重視するならば、有機ELに軍配が上がります。また、多数のLEDを搭載するため発熱しやすく、消費電力も有機ELや省エネ性能を重視した液晶テレビより高くなる傾向があります。
リーズナブルなMiniLEDテレビの筆頭格と言えるのがニトリの「N65TB2UM2V」です。公式サイトでの販売価格は9万9900円(税込、以下同)。さらに55インチモデルの「N55TB2UM2V」が7万9900円と、国内ブランドの製品としては破格と言えるでしょう。
それでいてMiniLEDバックライトの採用がうれしいポイント。エリアごとにバックライトを消灯することで、液晶パネル特有の黒画面の白浮きを抑制し、「深い黒」を表現。液晶パネルの特徴である「まばゆい白」を引き立ててくれます。
また、リビングで使いやすい広い視野角を確保。正面だけでなく、どの角度からみても「白飛び」や「黒つぶれ」しにくい設計となっています。リビングに設置したテレビがキッチンからでもよく見え、家族みんなでテレビ鑑賞を楽しめます。
内蔵チューナーは、地上波デジタル×2、BS/110度CSデジタル×2を搭載。USB端子に外付けハードディスクを接続して録画することもできます。ただし、BS/110度CSによる4K/8K放送の受信には対応していないため、4K放送を視聴する場合は、別売りの4Kチューナーや対応レコーダーの接続が必要です。一方、Google TVは搭載しているので、アプリによる動画配信サービスの4Kコンテンツなどが視聴できます。
設置には付属のスタンドを使用するほか、VESA規格に準じた金具テレビスタンドやモニターアームに取り付けることも可能。また、壁掛けタイプも用意されており、付属の金具を使って設置できます。
テレビの主な生産国は中国と韓国。メーカー・ブランドで言えば、サムスンがトップランナーであり、TCLやハイセンスといった中国メーカーが追い上げています。アジア圏以外ではあまりテレビメーカーは聞きませんが、ヘルスケア製品で有名な、オランダのPHILIPS(フィリップス)も選択肢として覚えておきたいところです。
フィリップスの「MLED800」は、MiniLEDを搭載した「チューナーレステレビ」です。チューナーを内蔵していないので、地上波やBS・CSの放送を視聴したいのであれば、別途、チューナーを用意する必要があります。
一方で「テレビは見ないけれど動画配信は大画面で見たい」という人にはぴったりのモデル。Google TVを搭載しているので、追加でストリーミングデバイスを購入する必要がないのもポイント。解像度はもちろん4K対応なので、動画配信サービスの4Kコンテンツの視聴も可能です。
144Hzのリフレッシュレートに対応しており、動く細部を正確に表示、倍速よりも滑らかな画面を実現します。ゲームモードでは240Hzの高速リフレッシュレートが利用可能で、VRR(可変リフレッシュレート)MEMCにも対応しています。
実売価格は14万前後ですが、セールなどにより10万円以下で販売されているケースも見かけますので、チャンスをうかがうのもよいでしょう。
長年日本のテレビ市場をけん引してきたソニーですが、自社単独での製造・販売モデルを終了させることが発表されてしまいました。完全撤退ではなく、中国大手のTCLとの合弁会社へテレビ事業を移管・分離する形ですが、「BRAVIA」は純然たる国内ブランドとは言えなくなるようです。
かつてはソニー・シャープ・東芝・パナソニックが国内テレビ大手として君臨していましたが、シャープは台湾・鴻海の傘下に、東芝のREGZAブランドは中国・ハイセンスに買収され、ソニーもBRAVIAの主導権を手放すこととなり、残るはパナソニックのビエラのみとなります。パナソニックがテレビ事業の売却と撤退を回避したというのが不幸中の幸いでしょう。
こうなると、今のうちにソニーのBRAVIAを一度は使っておきたいという人も少なくないでしょう。「BRAVIA 5」(XR50シリーズ)は、MiniLEDバックライトを搭載した4K液晶テレビの2025年モデル。エントリーモデルに位置づけられていますが、大型テレビのボリュームゾーンである55V型と65V型に加えて、超大型の75V型や85V型、98V型まで取り揃えています。
プロセッサー「XR」と、ソニーが培ってきたLEDバックライト制御技術「XR バックライトマスタードライブ」の組み合わせにより、明るさと引き締まった黒を両立。きめ細やかな明暗の描写による高コントラストな映像表現を実現します。
さらに、独自の振動板を採用した「X-Balanced Speaker Unit」を搭載しており、音の歪みを低減し、聞き取りやすいクリアな高音質を実現。バースピーカーの中央にセンタースピーカーを搭載することで、セリフが画面上の話者から聞こえるような自然な音響を実現でき、声を荒げた激しい会話から静かなささやきまであらゆるシーンのセリフが聞き取りやすくなっています。コスパモデルではなかなか到達できないレベルの迫力あるサウンドは、国内大手ならではといったところでしょう。
55V型の「K-55XR50」のソニーストアでの価格は24万2000円、65V型の「K-65XR50」が30万8000円、75V型「K-75XR50」が38万5000円、85V型「K-85XR50」が49万5000円、98V型「K-98XR50」が110万円です。
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