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「原付スクーター」おすすめ4選 日常はもちろん近場への旅行でも大活躍!【2021年3月版】

排気量50cc以下の「原動機付自転車(原付)」は日常の足としてはもちろん、近場のプチ旅行でも便利に活躍します。この記事では、原付スクーターを選ぶ上でチェックしたいポイントと、それを踏まえたおすすめ商品を紹介します。

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 50cc以下の「原動機付自転車(原付)」は維持費が手頃で、通勤や通学の足、そして近場の旅行にも使える便利な乗り物です。任意保険も比較的手頃な価格で加入できる上、加入中の任意の自動車保険に「ファミリーバイク特約」があれば、より出費を押さえて補償を受けられます。

 特に「原付スクーター」は本体価格も手頃で乗り出す上での障壁も少なめです。ただ、いろいろ車種があって選択に迷う部分も少なくありません。この記事では、原付スクーターを選ぶ上でチェックしたいポイントと、それを踏まえたおすすめ商品を紹介します。

きちんと足付きする? 「シート」をチェック!

 スクーターを含むバイクの乗りやすさを大きく左右する要素の1つが「シート(座面)です。シートに座ったときに、左足がしっかり地面に付くかどうか、いわゆる「足付き」を必ず確認したい所です。

 原付スクーターの多くは、シートの形状に工夫を凝らすことでさまざまな体格の人に対応できるようになっています。とはいえ、できれば実際に腰掛けて足付きが問題ないかどうかチェックしたい所です。

原付スクーター
バイクは停車中に左足がしっかり地面に着くかどうかが重要です。できれば販売店でチェックさせてもらいたい所です(出典:ホンダ「タクト」の公式Webサイト

荷物を多く載せる? 「収納スペース」「リアキャリア」をチェック!

 原付スクーターは「日常の足」として使う人が多いと思います。そうなると、荷物の収納能力が非常に重要になってきます。主な収納場所を挙げると以下の通りです。

  • リアキャリア/バスケット
  • トランク(シート下のラゲッジボックス)
  • グローブボックス
  • フロアボード(足置き)
  • フロントバスケット/フロントキャリア

 荷物を多く載せる場合は、上記の大きさや形状をしっかりとチェックするようにしましょう。ただし、一般的にフロントバスケットはオプションで、リアキャリアについても一部モデル(特にデザイン重視のもの)ではオプション扱いとなっています。必要に応じて装着を検討しましょう。

リアキャリア
多くの原付スクーターにはリアキャリアが標準搭載されていますが、一部のモデルではオプションとなっています。写真のスズキ「レッツ」の場合は、U字ロックホルダー付きのリアキャリアが標準搭載されています
オプション
多くの原付スクーターでは、オプションでフロントバスケットを装着できます。写真のような汎用(はんよう)品を購入すれば後から取り付けることも可能ですが、モデルによっては追加のアタッチメントが必要だったり、ボディーカウル(外装部品)の加工が必要だったりすることもあるので、購入前にチェックしたいです(出典:Amazon)

荷物の積載は法定制限に気を付けて!

 原付で積載できる荷物には、以下の通り法令による制限があります。荷物を載せる際には順守しましょう。なお、ここでいう「積載装置」は原付に備え付けられたキャリアやバスケットや、原付でけん引するリヤカーのことを指します。

  • 積載物の最大重量:30kg(けん引されるリヤカーは120kg)
  • 積載物の最大長:積載装置の長さ+30cm
  • 積載物の最大幅:積載装置の幅+30cm(左右で15cmずつ)
  • 積載物の最大高:2m−地上から積載装置までの高さ

 原付スクーターに取り付けることはあまりないと思いますが、原付でけん引できるリヤカーには一定の条件がある他、けん引中の法定最高速度は通常より5km低い時速25kmとなります。ただし、都道府県によっては原付によるリヤカーのけん引を禁止、または厳しく制限していることがあるので、走行する都道府県の公安委員会が定める「道路交通法施行細則」または「交通規則」を必ずチェックしてください。

リヤカー
写真のようなリヤカーを使えば、原付単体よりも多くの荷物を運ぶことはできます。ただし、都道府県によっては原付を使ったリヤカーのけん引を禁止、または厳しく制限していることがあるので、走行する都道府県におけるルールは必ず確認してください(リヤカーに関するもの以外にも、都道府県によってルールの細かい部分が異なるケースは意外とあります)(出典:Amazon)

1回の給油でどれくらい走れる? 「燃費」と「タンク容量」をチェック!

 維持費を安く抑えられる原付スクーターですが、意外とばかにできないのが燃料代です。当然ですが、燃費が良ければ燃料代を抑えられます。最近は公称燃費が1L当たり50kmを超える原付スクーターも珍しくありません。

 公称燃費は、大きく「定地燃費値」と「WMTCモード値」の2種類があります。定地燃費値は国土交通省に届け出る燃費で、平たんな直線の舗装路を一定速度(原付の場合は時速30km)で走行した場合の燃費値です。一方で、WMTCモード値は国連が策定した「WMTC(World-wide Motorcycle Test Cycle)」という排気ガス試験手順に定めるルール通りに走行した場合の燃費値です。

 WMTCに基づく試験では、一定のスケジュールに従って発進→加速→減速を繰り返します。そのため、WMTCモード値の方が、定地燃費値よりも実際の燃費に近い値となります。実燃費は走行スタイルや走行場所によって大きく変わりますが、現行の原付スクーターを買う場合はWMTCモード値を参考に選ぶことをおすすめします。

最近のバイク
最近のバイクのメーカースペック表では、2種類の燃費が提示されています。WMTCモード値は各メーカーが自主的に出しているものですが、測定方法の違いから、国土交通省に届け出る定地燃費値よりも実際の燃費に近くなります(出典:ホンダ「タクト」のスペック表

 合わせて、燃料タンクの容量も確認したい所です。単純計算ですが、「燃費×タンク容量」で1回の給油で走れる距離を求められます。給油の頻度を減らしたい場合は、タンク容量の大きめのモデルを選ぶことをおすすめします。給油口の位置の確認も忘れずにしましょう。

タンクの位置
燃料の給油位置はモデルによって異なります。写真のスズキ「レッツ」のようにトランク内にあるものもあれば、ホンダ/ヤマハの最近の原付スクーターのように足置き台にあるものもあります

「メンテナンス性」や「快適装備」も必ず確認!

 原付スクーターをより長く、調子良く乗るためには日々のメンテナンスも非常に重要です。先述の給油口の位置はもちろんですが、バッテリーの設置位置、エンジンオイルの給油や量の確認方法など、メンテナンスのしやすさも必ずチェックしましょう。

 また、長く使うのであれば快適装備もしっかり確認しましょう。最近の原付スクーターでは「アクセサリーソケット」や「USB充電コネクター」を備えているものが増えています。前者を備えているものは、自動車などで使われている12Vアクセサリーをそのままつなげられます。後者を備えているものは、USBケーブルを用意すればスマートフォンやポータルナビへの給電/充電に利用できます。

パワーアウトレット
ホンダ「ジョルノ」とヤマハ「ビーノ」(写真)の現行モデルでは、左側のグローブボックス内に12Vのアクセサリーソケットを備えています

おすすめの「原付スクーター」はこれ!

 ここまでのチェックポイントを踏まえて、おすすめの原付スクーターを紹介します。

タクト(本田技研工業)/ジョグ(ヤマハ発動機)

 「タクト(TACT)」は本田技研工業(ホンダ)のベーシックな原付スクーターです。2002年に一度生産を終了しましたが、2015年に中身を一新して“復活”を果たしました。

 「ジョグ(JOG)」はヤマハ発動機のベーシックな原付スクーターです。2018年モデルからは、ホンダのタクトをベースに外観デザインの一部を変更した「兄弟モデル」となりました。

 水冷式の「eSP」エンジンを搭載しており、発進や走行の安定感が向上しています。公称の燃費はWMTCモード値で1L当たり58.4kmと原付スクーターとしては非常に良好です。一部モデルではアイドリングストップ機構も備えています。燃料タンクは4.5Lです。

 足付きに配慮してシートの高さを705mm(一部グレードは720mm)に設定しているので、身長が低めの人でもしっかりとした足付きを実現しています。インナーボックスやバッグを掛けるのに便利な大型フックも標準装備しており、リアキャリアも標準搭載されているため、荷物も多く積めます。

タクト
タクトはアイドリングストップ機構がなくシート高が705mmの「タクト・ベーシック」と、アイドリングストップ機構付きでシート高が720mmの「タクト」の2グレード展開となっています(出典:ホンダ
ジョグ
タクトはアイドリングストップ機構がなくシート高が705mmの「ジョグ」と、アイドリングストップ機構付きでシート高が720mmの「ジョグ デラックス」の2グレード展開となっています。ホンダのタクトとは、主にフロントデザインが異なる「兄弟モデル」となっています(出典:ヤマハ発動機

レッツ(スズキ)

 「レッツ」はスズキのベーシックな原付スクーターです。製品情報で「いたずらに流行を追いかけない。使いやすく、本当にいいものを。」とうたっている通り、非常なシンプルな原付スクーターとして仕上がっています。

 シート高は先に紹介したタクトやジョグよりもさらに低い695mmに設定されています。スタンドを掛ける際に便利な「スタンドグリップ」もあります。エンジンは空冷式で、水冷式では必要な冷却液のメンテナンスが不要なのが魅力です。燃費はWMTCモード値で1L当たり52.8kmと良好。燃料タンクは4.8Lと大容量です。

 インナーラックは大きめで、いろいろなものを入れておけます。リアキャリアはU字ロックホルダー付きで「2重ロック」をする際に便利です(U字ロックは別売です)。

 なお、レッツにはフロントカウルに25Lの樹脂製バスケットを一体化し、インナーラックをより大きくした「レッツバスケット」という派生モデルもあります。日常の買い物を重視するなら、こちらもおすすめです。

レッツ
(出典:スズキ)

ジョルノ(本田技研工業)/ビーノ(ヤマハ)

 「ジョルノ(GIORNO)」はホンダの原付スクーターで、女性を意識した丸みを帯びたデザインが特徴です。現行モデルでは、スタンダードモデルの他、カラーリングにこだわった「ジョルノ・デラックス」や熊本県のキャラクター「くまモン」とコラボレーションした「ジョルノ・くまモン バージョン」も用意されています。

 「ビーノ(VINO)」はヤマハ発動機の原付スクーターで、ジョルノと同じく女性を意識した丸みを帯びたデザインが特徴です。女子高校生がキャンプを楽しむマンガ/アニメ「ゆるキャン△」で主人公の1人である志摩リンが乗っている原付スクーターは、ビーノの過去モデルがもとになっており(※)、ヤマハ発動機自らもコラボグッズを販売しています。現行モデルは、ホンダのビーノをベースとして主にフロント回りのデザインを変更した「姉妹モデル」です。

(※)ボディーのカラーリングが実際に販売されたものと異なります

 ジョルノとビーノの現行モデルは快適装備が充実しており、12Vアクセサリーソケットやグローブボックスを標準装備しています。ただし、リアキャリアはオプションなので、必要な場合は別途装着してください。シート高は720mmに設定されています。

 走行回りの仕様は、先に紹介したタクト/ジョグと同様で、公称の燃費はWMTCモード値で1L当たり58.4kmとなっています。アイドリングストップ機構は標準装備です。

ジョルノとビーノ
現行のジョルノ(左)とビーノ(右)は、基本設計を共有した「姉妹モデル」です

ベンリィ(本田技研工業)

 「ベンリィ(BENLY)」はホンダのビジネス向け原付スクーターです。一般的な原付スクーターと比べるとリアデッキ(リアキャリア)が大きめであるため、大柄な荷物の運搬をしたり大きめのトランクボックスを装着したりしたいという個人ユーザーも購入しているようです。

 小物を収納できるインナーポケットやフロントフックも備えているため、普段使いも意外とこなせます(オプションでインナーラックも用意しています)。50ccモデルには12Vアクセサリーソケットも備えています(インナーポケットから独立した位置にあります)。

 なお、ベンリィには普通自動二輪車免許(小型/小型AT限定)で運転できる原付二種モデル「ベンリィ110」や、より大きなリアキャリアや大型フロントバスケットを標準装備し、ブレーキ回りの一部を変更するなど新聞配達に特化した仕様を持つ「ベンリィ プロ」「ベンリィ110 プロ」も用意されています。

ベンリィ
ベンリィ(出店:ホンダ

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