「新型セレナ」ついに発表! 先代モデルに乗っている筆者が感じた「良かった点」「物足りない点」
日産自動車は11月28日、日産のミニバン「セレナ」の新型を発表しました。実に6年ぶりのフルモデルチェンジということで、非常に注目されています。先代モデルからどのように変わったのか、またどのような特徴があるのでしょうか。今回は、先代モデルに乗っている筆者が感じた良かった点、また懸念点などについて解説します。
日産自動車は11月28日、日産のミニバン「セレナ」の新型を発表しました。実に6年ぶりのフルモデルチェンジということで、非常に注目されています。
先代モデルからどのように変わったのか、またどのような特徴があるのでしょうか。今回は、先代モデルに乗っている筆者が感じた良かった点、また懸念点などについて解説します。
宇野 源一
大学卒業後、大手メーカー系自動車販売会社に勤務。在職中は個人顧客を中心に年間平均60台の新車を販売。自動車保険の見直し提案などの経験も豊富。その後、金融業界に精通した業務・教育支援を行う会社に転職し、法人営業に従事するとともに、2級ファイナンシャル・プランニング技能士およびAFP資格を取得。2018年よりライターとして活動を開始。新車ディーラー業界の裏話やファイナンシャルプランナーの視点から見た車購入アドバイスだけでなく、お得なカー用品やガジェット紹介等も得意とする。私生活では3児とうさぎ2羽の父。【保有資格】2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP(日本FP協会認定)
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新型セレナ、特徴は?
まずは新型セレナの特徴を確認していきましょう。ここでは5つのポイントを簡潔にまとめてご紹介します。
未来的でダイナミックなデザイン
今回のフルモデルチェンジで、アリアやエクストレイル、ノートなどといった新しい車たちと同様のフロントフェイスのデザインが採用されました。いわゆる「次世代の日産顔」と呼ぶに相応しい、未来を感じさせるパワフルな顔つきとなりました。
5ナンバーサイズながら、1ランク上のエルグランドとも引けを取らない優雅さも感じられます。
進化した「e-POWER」
新型セレナに搭載されたe-POWERは、第2世代のものに変更されています。ノートやキックス、エクストレイルにも搭載されている静粛性と走行性能に定評のあるシステムに、先代モデルに搭載されていた1200ccエンジンやエクストレイルに搭載されている1500ccターボエンジンとは違う、新開発されたe-POWER専用の1400ccエンジンを搭載しています。
WLTCモードで19.3km/Lという高い燃費性能を誇っていることも特徴です。
水平基調にデザインされたインパネ周り
新型車ならではの運転席周りにも注目です。先代モデルまではメーター周りが盛り上がったデザインでしたが、新型セレナは水平基調にデザインされたダッシュボードが目を引きます。
搭載されているメーカーオプションのカーナビのサイズは、近年のトレンドでもある大画面型で12.3インチワイドディスプレイを採用。さらにエアコンの操作系をタッチパネルに変更し、シフトレバーを廃止。ギアチェンジをする際は「P」「R」「N」「D」のボタンを押して操作する形式に変更されました。
エアコンの左右独立設定が追加
上級セダンなどに採用されていたエアコンの左右独立機能が、ついにセレナにも採用されました。運転席に座る人と助手席に座る人の体調によって、エアコンの温度設定を変えられるのは非常に便利です。
暑い・寒いに応じた細やかな設定変更をすることで、ドライブがより快適になることでしょう。
最上級グレードのLUXIONには先進技術が盛りだくさん!
セレナのグレード体系は従来通り「X」と「ハイウェイスター」、特別仕様の「AUTECH」となっています。今回e-POWERのみですが、最上級グレードとして「LUXION(ルキシオン)」が登場しました。LUXIONは最上位グレードに相応しい先進装備が多く採用されています。
現行のスカイラインやアリアに搭載されている、手放し運転が可能となる「プロパイロット2.0」や、自動駐車機能の「プロパイロット パーキング」「プロパイロット リモート パーキング」などを装備。
インテリアには専用の内装部品なども採用し、上質感が高められています。
筆者の私見ですが、10年前のノートとティーダの統合モデルのメダリストのように、上位モデルのエルグランドからの乗り換え需要に対応し、将来的にはエルグランドとの統合も視野に入っているのではないかと推察します。
新型セレナのメリットとデメリットとは
ここからは先代モデルのセレナ(C27型)に乗っている筆者が考える、新型セレナ(C28型)のメリットとデメリットを考えていきます。
3つのメリット
新型セレナのメリットは3つあります。1つ目は5ナンバーモデルをラインアップしているということ。ライバル車のノア/ヴォクシーやステップワゴンには5ナンバーモデルがないため、優位性が高いと考えられます。5ナンバーでも3ナンバーでも、排気量が同じならば税金は変わらないので気にしない人も多いと思いますが、駐車場の制約がある場合は3cmほどのサイズ差は命取りとなることがあります。そのため、5ナンバーは大きなアドバンテージといえます。
2つ目は、継続採用されたデュアルバックドアです。C27型から採用されたこのドアはリアウィンドウ部分だけをオープンでき、ショッピングセンターなどの限られた駐車スペースでも、車を動かすことなく荷物の出し入れが可能となります。
3つ目は細かい部分かもしれませんが、e-POWERにも8人乗りが設定されたことです。先代モデルは7人乗りしかラインアップされておらず、8人乗りが欲しかったらガソリン車を買う必要がありました。今モデルからはその制約がなくなったのはメリットでしょう。
デメリットはある?
気の利いた目新しい装備が多く、メリットだらけに感じられる新型セレナですが、もちろんデメリットはあるといえます。
例えば、タイヤの純正サイズが16インチに統一されたこと。先代までは15インチタイヤもあったので交換時にコストが抑えられましたが、それが難しくなりました。またタイヤサイズも195/60R16から205/65R16に変わっており、先代モデルからタイヤを使い回すことができなくなりました。
また、新型セレナに採用されているプラットフォームが先代からと同じようですので、ライバル車と比較すると乗り降りにやや支障を感じる方も出てくるかもしれません。
ちなみにこのプラットフォームは現行から4代前のC25型セレナから変わっていません。C25型は2005年にデビューしたモデルなので、17年以上も同じプラットフォームを使っていることになります。良くいえば完成度の高いプラットフォームと評価することができますが、悪くいってしまえば古臭さを感じてしまいます。
ですが同じプラットフォームということは年数が経過したセレナから乗り換えるユーザーが、今までの愛車に付いていたパーツを流用できる可能性も残っているということになりますので、一概にデメリットといえない可能性もあります。
おわりに
ライバル車に遅れ、満を持して登場した新型セレナ。後発のメリットを十分に生かし、良い部分を伸ばして改善点は克服したと思われる仕上がりとなっています。
乗り換えを検討している方は一度実車を確認した上で見極めることをおすすめします。
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