楽天モバイルの新プラン「Rakuten最強プラン」はどんな人に向いてる? 5つのポイントで見極める(1/2 ページ)
「Rakuten最強プラン」は楽天モバイルがこれまで提供してきた通信プランと同じく、段階定額制を採用した通信プランです。国内のパートナー回線(KDDI網)におけるデータ容量の制限が撤廃されました。
楽天モバイルはこの6月から、新しい料金プラン「Rakuten最強プラン」の提供を開始しました。さらに7月には、「Rakuten最強プラン(データタイプ)」の提供も開始しています。
“最強”という印象的なネーミングが目立った一方で、具体的にどういった内容なのか、ピンとこない人も多いのでは? 改めて同プランの概要と特徴について、5つのポイントでおさらいしていきます。
井上晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
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Rakuten最強プランとは? 料金はいくら?
「Rakuten最強プラン」は楽天モバイルがこれまで提供してきた通信プランと同じく、段階定額制を採用した通信プランです。
月額料金は、月間データ利用量が3GB以下の場合に1078円(税込、以下同)、3GB超〜20GB以下の場合に2178円、20GBを超えた場合に3728円となります。データ利用量の上限は設けられていません。
従来の「Rakuten UN-LIMIT VII」を契約していたユーザーは、6月1日から「Rakuten最強プラン」へと自動的に移行しています。
ちなみに、7月3日から提供されている「Rakuten最強プラン(データタイプ)」は、データ通信の利用(SMS送受信は可能)に特化したプランです。こちらは、標準の電話アプリや、Rakuten Linkアプリの利用はできません。
ただし、月額料金は音声通話に対応した「Rakuten最強プラン」と変わりません。また、データタイプのプランを契約可能なユーザーは、「楽天カード」の所有者のみとなっています。契約手続きが簡素化された点が特徴ですが、ほかのデータ専用プランに見られるようなコスト面でのメリットはあまりありません。
従来プランから何が変わった?
従来の「Rakuten UN-LIMIT VII」と比べ、「Rakuten最強プラン」の月額料金は変化していません。ですが、新プランは国内のパートナー回線(KDDI網)におけるデータ容量の制限が撤廃されました。
従来プランも楽天回線エリアではデータ容量の制限は設けられていませんでした。しかし、楽天が自社回線でカバーしきれないエリアでの国内パートナー回線では、月5GBの使用上限があり、これを超過した後は、該当エリアで最大1Mbpsしか出ない状態に制限されました。
その制限がRakuten最強プランはなくなった点が最大の特徴でしょう。また、国内のパートナー回線における「データチャージ」や「データ残容量通知」、「データ高速モード」といった機能の提供も終了しています。
なお、海外ローミングにおけるパートナー回線の利用は、従来から月2GBまでに制限されており、こちらは新プランでも継続されています。
海外のパートナー回線における「データチャージ」は1GB/500円であり、「データ残量通知」は400MBおよび0MB到達時に通知される仕組みです。「データ高速モード」も継続して提供されています。
楽天ポイントの優遇策は?
楽天モバイルは料金の支払いに「楽天ポイント」を使えるのが大きな魅力です。そして「Rakute最強プラン」のユーザーには、この楽天ポイントの取得率が上がるなど、優遇策が用意されています。
具体的には、楽天市場で買い物をした際にポイント取得率がアップする「SPU(スーパーポイントアップ)」プログラムにて、取得できるポイントが「+2倍」にアップします。
また、所定のポイント数を獲得するなどして「ダイヤモンド会員」になっている場合には「+3倍」にアップします。
そのほか楽天ポイント関連のキャンペーンとしては、「楽天モバイル紹介キャンペーン」も実施されています。楽天モバイルを友人・知人に紹介した際に、紹介者には紹介1人につき7000ポイントが、紹介された人には6000ポイントがプレゼントされます。ただし、Rakuten最強プラン(データタイプ)は対象外です。同キャンペーンの終了日は未定です。
ライバル(他社)プランとの違いは?
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、3GBで月1078円、20GBまでは2178円、それ以上で3278円の実質使い放題という価格感です。そこで、20GBまでは月3000円以下という、大手キャリア(MNO)のオンライン専用プランと比べてみました。
各社のオンライン専用プランはそれぞれ特徴があり、直接比較は難しいですが、月に3GBまでの通信なら、povoやLINMOよりもやや高めに。ですが、月20GBまで使う場合はahamoを含む他社よりも低コストになります。
さらに月間20GBを超えると、データ容量無制限のため、競合と比較しても料金面でのメリットが大きいと言えます。
どんな人におすすめか
以上から、「Rakuten最強プラン」を契約するメリットが大きいのは、「(1)使用するデータ量が月によって変動しがちな人」や「(2)毎月3GB以上を安定して消費する人」だと言えます。
そのうえで、「(3)楽天市場での買い物など、楽天ポイントの活用を普段から意識して行っている人」ならば、さらにポイント獲得における優遇策も最大限生かせることでしょう。
- 使用するデータ量が月によって変動しがちな人
- 毎月3GB以上を安定して消費する人
- 楽天市場での買い物など、楽天ポイントの活用を普段から意識して行っている人
何より、プラン内容としては、従来あった国内パートナー回線における通信容量上限が撤廃されたことで、これまであった弱点が解消されていることが大きいです。
しかし、通信の安定性や、回線切り替えに伴うバッテリー消費の増減などについては、未知数な部分も多く、冷静に評価・判断していきたいところ。徐々に上がってきているユーザーの声・評判を鑑みつつ、個々の想定用途に応じて評価・判断していく必要がありそうです。
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