「ソロキャンプのテント」おすすめなのは自立式? 非自立式? どちらも使用する筆者が選び方を解説
「今年こそソロキャンプに挑戦したい!」という人に向けて、「ソロ用テント」の選び方について紹介します。自立式と非自立式の2種類に大別されるソロ用テントの長所と短所を理解した上で、自分の使い方に合いそうな方を選択してください。
「今年こそソロキャンプに挑戦したい!」という人に向けて、「ソロ用テント」の選び方について紹介します。自立式と非自立式の2種類に大別されるソロ用テントの長所と短所を理解した上で、自分の使い方に合いそうな方を選択してください。
大屋雄一
モーターサイクル&自転車ジャーナリスト。短大卒業後、好きが高じて二輪雑誌の編集プロダクションに就職し、6年の経験を積んだのちフリーランスへ。ニューモデルの試乗記事だけでもこれまでに1500本以上執筆し、現在進行形で増加中だ。また、中学〜工高時代はロードバイクにものめりこんでいたことから、10年前から自転車雑誌にも寄稿している。キャンプツーリングも古くからの趣味の一つであり、アウトドア系ギアにも明るい。
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テントの「使用人数」=最大収容可能人数
テントを選ぶにあたり、まず確認すべきはサイズです。目安となるのは「使用人数」や「定員」と表記されている項目で、そこに2人と書かれていれば、大人2名が寝られるほどのフロア面積ということが分かります。
大人1名が寝られるフロア面積はJISで定められており、具体的には「幅55cm×長さ180cm」です。一般的なシングルの敷き布団のサイズは「幅100cm×長さ210cm」ですので、JISが規格する面積がいかに狭いかが想像できるでしょう。
テントにおける使用人数はあくまでも最大収容可能人数ですので、荷物を置くスペースを確保するためにも、一般的なソロキャンプの場合は最低でも「1〜2人用」もしくは「2人用」と記載されたテントがおすすめです。
ちなみに、ソロキャンプで3人用や4人用を使うことは全く問題ありません。フロア面積が増えるので、室内を広々と使えるようになります。ただし、使用人数が増えるほどテントを収納したときのボリュームと重量が増えるので、公共交通機関を利用したキャンプの場合は、それらを運べるだけの体力が必要となります。また、自転車やバイクでの移動を前提としているのであれば、積載できるサイズなのかを確認してください。
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設営場所を選ばず、風にも強い自立式はビギナーでも安心
それではテントのタイプ別に長所と短所を解説しましょう。テントは一般的に、ポールを組むだけで形状を保てる「自立式」と、ペグとガイロープによる張力が必要な「非自立式」に大別されます。
前者の代表はドーム型で、前室が大きなものはツールーム型、傘のようにポールを広げるだけで設営できるものはワンタッチ型などと呼ばれています。
自立式でも、前室を作るためにはペグダウン(ペグを地面に打ち込むこと)は必要ですし、強風時にはガイロープによる補強もおろそかにできません。しかし、ペグダウンする前なら位置や向きを変えやすく、移動中も形状を保てるというのが自立式のメリットと言えるでしょう。
全高が低い製品が多く、風の影響を受けにくいのも長所です。ただし、その分だけ天井も低くなるので、座高が高い人は室内であぐらをかいたときに頭がインナーテントに干渉する可能性も。数値はスペック表に記載されているので、選ぶ際の目安にしてください。
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非自立式はペグダウンが必要だが、慣れてしまえば簡単
非自立式は、ワンポール型が代表格です。また近年人気のパップテントも、2本のポールによる非自立式と言えます。先にも記したように、ガイロープによる張力が必要なので、ペグがしっかりと打ち込める地面でないと設営は困難です。
手入れの行き届いた芝生サイトなら問題ないのですが、石だらけの河原サイトや、反対に一般的なペグが抜けやすい砂地サイトは、ビギナーには設営は難しいかもしれません。
非自立式にはこのような問題があるため、世間では自立式の方がビギナー向きと言われます。しかし、ペグダウンさえできてしまえば、あとは中でポールを垂直に立ててしまえば設営はほぼ完了します。ワンポール型もパップ型も、コツさえつかんでしまえば自立式と同等か、もしくは自立式より早く設営することも可能です。
ワンポール型の最大のメリットは、天井が高いことによる圧迫感の少なさです。中には登山用に低く設計した製品もありますが、一般的な1〜2人用であればポールの長さは170〜180cmもあり、中で着替えるのにも苦労しません。
デメリットは、室内の中央にポールが存在することによる不便さ。しかし、ポールを利用したテーブルなども販売されており、発想次第で便利に使うこともできます。さらに、このポールを二又にしてデッドスペースを解消した製品もあるなど、なかなかに開発競争の激しいジャンルなのです。
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記念すべき最初のテントは見た目と予算で選んで良し!
筆者はこれまで10張りのソロ用テントを実際に使用し、また雑誌の企画で30張り近い数のテントを設営・取材してきました。軽量コンパクトを極めたもの、火の粉に強いもの、バイクが置けるほど前室が広いものなど、仕様も多岐にわたります。
価格についても、下は5000円から、上は7万円以上するものまでと、国内外ブランドのさまざまな製品を見てきましたが、それぞれにユニークな機能や個性があり、一つを選ぶのはなかなかに難しいところです。
裏を返すと、どれもテントとしては十分な機能を有しているので、見た目や予算で選んでも何ら問題ないと思っています。見た目が気に入ったテントであれば、設営が多少困難でも克服する努力をするでしょうし、その苦労した過程が愛着にもつながります。ぜひ自分なりのソロキャンプの楽しみ方を見つけてください!
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