Series 10ユーザーはスルーでいいかも? 「Apple Watch Series 11」の進化ポイント5つを紹介【2025年9月版】(1/3 ページ)
Appleは9月10日早朝(日本時間)、Apple Watchシリーズの新モデルとして「Apple Watch Ultra 3」「Apple Watch Series 11」「Apple Watch SE 3」の3モデルを発表しました。ここではスタンダードモデルの「Apple Watch Series 11」について、従来モデルから何が変わったのか5つのポイントでチェックしていきます。
Appleは9月10日早朝(日本時間)、Apple Watchシリーズの新モデルとして「Apple Watch Ultra 3」「Apple Watch Series 11」「Apple Watch SE 3」の3モデルを発表しました。
ここではスタンダードモデルの「Apple Watch Series 11」について、従来モデルから何が変わったのか5つのポイントでチェックしていきます。
井上晃
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
アルミニウムモデルの「スペースグレイ」が復活
2024年発売の「Apple Watch Series 10」では、アルミニウムケースの新色に光沢感のある「ジェットブラック」が登場した代わりに、従来の「スペースグレイ」が選択肢から外れていました。しかし、2025年モデルの「Apple Watch Series 11」では「ジェットブラック」をラインアップに残しつつ「スペースグレイ」が再登場しています。
チタニウムケースのカラーバリエーションや、42mmと46mmのケースサイズの選択肢などは変わっていません。
具体的なカラーバリエーションは、アルミニウムケースが「スペースグレイ」「ジェットブラック」「ローズゴールド」「シルバー」の4色で、チタニウムケースが「ナチュラル」「ゴールド」「スレート」の3色です。
ちなみに、ストラップバンドにもいくつかの新色が加わっていますが、バリエーションが多くて種類によって新色があったりなかったりと複雑すぎるので、網羅的にチェックしておく必要はないでしょう。ストアでの比較検討時などに、好みのものがあるかを探してみればいいと思います。
ただし、 Hermesコラボモデルの42mmケース向けに用意された細身のメタルバンド「グランHメタルリンクバンド」は特徴的なので、新しい選択肢として把握しておくと良いかもしれません。
アルミニウムモデルのカバーガラスが強化された
Apple Watch Series 11では、手頃なアルミニウムモデルにおいて、カバーガラスに従来のSeries 10のそれと比べて2倍の耐擦傷性能を持つ「Ion-X(イオン交換強化)ガラス」が採用されたことがトピックです。
このIon-Xガラスは、物理蒸着プロセスによってセラミックコーティングを分子レベルでガラスに結合させることで表面の強度を上げているとのことです。
一方、上位のチタニウムモデルでは、従来通り高い耐擦傷性能と耐亀裂性能を兼ね備えた「サファイアクリスタル」が採用されています。
バッテリー駆動時間が伸びた
Apple Watch Series 11では、バッテリー駆動時間が最大24時間まで伸びました。
従来のSeries 10では最大18時間だったので、スペックの値で6時間ほど伸びていることになります。経験上、Apple Watchを実際に使うと仕様表の数値よりも長く使えることが多いので、使い方によっては公称値の24時間よりも長く駆動できるという期待も持てます。
ちなみに、搭載するプロセッサーやディスプレイの仕様にはSeries 10から大きな変化はありません。上述したようなバッテリー駆動時間が伸びている理由についてプレスリリースなどでの説明はなく、発表イベント内で「バッテリーを再設計した」という説明がサラッと言われている程度でした。
また高速充電に関する表記として、仕様表に新たに「15分の充電で最大8時間駆動」という文言が加わっていますが、約30分充電した際の「約30分で0%から80%まで充電」という表現自体はSeries 10から変わっていません。高速充電については、ユーザーが体感できるレベルでの大きな進化はなさそうです。
5Gでのモバイル通信に新対応
Apple WatchではGPS+Cellularモデルを選択し、専用の通信プランを契約・設定することでウォッチ単体でモバイル通信を利用できます。
従来のApple Watch Series 10までは、通信規格として「LTE」や「UMTS(3Gの標準規格)」が使われていました。今回のSeries 11では新たに「5G」と「LTE」に対応するようになりました。
ただし、Apple Watch単体で利用する機能で、そこまで大容量の通信が必要になる機会はさほどありません。日本国内での利用に関して言えば、LTE対応世代のモデルと比べて、ユーザー視点ではそこまで大きな違いは出ないかもしれません。
「やっと5Gに対応したのか」くらいの感想で流しておいて問題ないでしょう。
血圧計機能はなし
イベントの発表動画で「高血圧通知」機能が紹介されたこともあり「ひょっとしてApple Watch Series 11では血圧を測れるのか?」と勘違いしてしまいそうですが、実際のところ「血圧の測定」はできません。
Apple Watch Series 11でできるのは、搭載している光学式心拍センサーを用いて、高血圧の際に起こりがちな兆候を検出してユーザーに通知することです。
ただし、こうした医療機器関連の認証が絡んでくる機能は、国ごとの状況によって提供の有無・時期がバラつきがち。例によって、日本向けのプレスリリースには、この高血圧通知機能に関する表記は一切なかったので、少なくとも日本ではしばらくの間は使えない機能だと思っておきましょう。
価格とまとめ
Apple Watch Series 11のApple Storeオンラインでの価格は6万4800円(税込、以下同)からです。
「Apple Watch Series 10」と比べるとバッテリー駆動時間が伸びたほかは、大きな進化は見受けられません。発売時の価格も、Series 10より5000円値上がりしていることもあって、地味なマイナーアップデートモデルという印象です。とはいえ、そもそもApple Watch Series 10までに多くの刷新が施されてきたこともあり、数世代ぶりの買い替えでは、Series 11が魅力的な一台となることは間違いありません。
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