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USB support

 この階層メニューでは,USBバスを設定する(Fig.39)。

 USBの設定は多岐に渡っており,多少難解な設定となっている。しかし,項目をしっかりと確認すれば理解できるはずだ。ここでの解説を参考にして設定してみてほしい。

 まずUSBを有効にするかどうかは,先頭の[Support for USB]の項目にて設定する。この項目を有効,またはモジュールとして組み込んだ場合にUSBがサポートされる。無効にした場合には,それ以上の設定項目は表示されない。

 [Support for USB]項目の下にある[USB verbose debug messages]は,USBのデバッグメッセージを出力するかどうかの設定だ。通常は不要のため,無効にしておけばよいだろう。

USBコントローラ(UHCI/OHCI)の選択

 次に重要なのは,[UHCI Alternate Driver (JE) support]か[OHCI (Compaq, iMacs, OPTi, SiS, ALi, ...) support]のいずれかを有効,またはモジュールとして組み込む設定だ。ここではUSBコントローラの種類を合った選択をする。

 UHCIのチップを搭載しているのであれば前者,OHCIのチップを搭載しているのであれば後者を選択することになる。最近の多くのパソコンでは「UHCI」を選択しておけばよい。しかし,SiSチップセットやALiチップセットを搭載している場合にはOHCIを選択する必要がある。

One Point!

UCHIかOHCIかを判断するには,lspciコマンドを使って調べることもできる。コマンドラインから「/sbin/lspci -v」を実行すると,PCI接続されているデバイスの一覧が表示される。表示される項目の中で,「USB Controller」の項目を参照するとUHCI,OHCIいずれかが分かる。

USBでサポートされるデバイス選択

 次に,どのようなUSBデバイスを利用するのかを設定しよう。それぞれの設定項目の目的は次の通りだ。

■[USB Audio support]
 USBのオーディオデバイスを有効にするかどうか。

■[USB Mass Storage support]
 USBのハードディスクやCD-ROMを有効にするかどうか。

■[USB Modem (CDC ACM) support]
 USBのモデムを有効にするかどうか。

■[USB Printer support]
 USBのプリンタを有効にするかどうか。

■[USB Human Interface Device (full HID) support (NEW)]
 キーボードやマウス,タブレットなどの入力機器全般を有効にするかどうか。通常はこの項目を有効にする。

■[USB HIDBP Keyboard (basic) support (NEW)]
 キーボードを有効にするかどうか。キーボードを使う場合,通常はこの項目は無効にしておき,前出の[USB Human Interface Device (full HID) support (NEW)]のほうを有効にする。

■[USB HIDBP Mouse (basic) support (NEW)]
 マウスを有効にするかどうか。マウスを使う場合,通常はこの項目は無効にしておいて,前述の[USB Human Interface Device (full HID) support (NEW)]の方を有効にする。

■[Wacom Intuos/Graphire tablet support (NEW)]
 ワコムのUSBタブレットを使用するかどうか。タブレットを使う場合,通常はこの項目は無効にしておき,前出の[USB Human Interface Device (full HID) support (NEW)]のほうを有効にする。

■[USB Kodac DX-2xx Camera support]
 コダックのデジタルカメラを有効にする。

■[USB Scanner support]
 USBのスキャナを有効にする。

■[DABUSB driver]
 DAB-Team(http://dab.in.tum.de/)のデジタルオーディオブロードキャストレシーバーを有効にする。

■[USS720 parport driver]
 Lucent Technologies社のUSBパラレルポートアダプタのチップセットである「USS-720」を使った製品をサポートする。

■[USB Serial Converter support --->]
 この階層メニューを開くと,USBのシリアルコンバータを使うかどうかの設定ができる。

 ここでの設定個所は,設定項目が多くやや分かりにくいかもしれない。しかし,見に覚えのある周辺機器やメーカー名の項目があればチェックしておけばよいだろう。また,概ね次の項目を有効にしておけばよいともいえる。

・キーボード/マウス/タブレットなどを利用する場合
 [USB Human Interface Device (full HID) support (NEW)]

・ハードディスク/CD-ROMドライブを利用する場合
 [USB Mass Storage support]

・プリンタを利用する場合
 [USB Printer support]

・スキャナを利用する場合
 [USB Scanner support]


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