●fetchmailの設定

 すでにfetchmailでのメール受信を行っているのであれば,fetchmailの設定ファイル,「.fetchmailrc」には以下のような感じで記述されているだろう。

(例):.fetchmailrcにおけるアカウントの設定箇所
poll mail.hoge.com
proto pop3
user taro
password hogehoge7
keep
no mimedecode
mda "/usr/bin/procmail"

 上記の設定ファイルにある「mda "/usr/bin/procmail"」を変更し,ローカルホストのSMTP,つまりウイルススキャナーが設定されているPostfixやqmailへ渡すように設定しなおそう。実際にはこの行を削除してしまえば,fetchmallの初期設定であるTCPポート25番(SMTP)へ受け渡してくれるので,「mda "/usr/bin/procmail"」を削除するか,下記のように記述すればよい。

poll mail.hoge.com
proto pop3
user taro
password hogehoge7
keep
no mimedecode
smtphost localhost ←この部分を追加するかmda "/usr/bin/procmail"を削除

 fetchmailがデーモンモードで起動している場合は,プロセスを停止してから,.fetchmailrcで設定しているすべてのアカウントを上記のように修正し,.fetchmailrcを保存する。

●MTAの設定

 次に,利用しているMTAからprocmailへ受け渡すよう設定を変更する。qmailはホームディレクトリに「.qmail」を作成して設定を行い,Postfixは設定ファイル「/etc/postfix/main.cf」に変更を加えることになる。変更を行う前に,あらかじめサーバ内のprocmailへのパスを確認しておこう。

○qmailの場合

 ホームディレクトリに.qmailを作成,procmailを起動するよう設定を加えて保存する。

$ cd ~ ←ホームディレクトリに移動
$ which procmail
/usr/bin/procmail ←procmailのパスを確認
$ vi .qmail

| preline /usr/bin/procmail ←これを記述して保存

○Postfixの場合

 設定ファイル「main.cf」を開き,「#mailbox_command = /some/where/procmail」のコメントアウトをはずし,procmailのパスを変更して保存する。

$ su
password:
# vi /etc/postfix/main.cf

※/procmailもしくは/mailbox_commandで検索しコメントアウトを外し,procmailのパスを修正

# IF YOU USE THIS TO DELIVER MAIL SYSTEM-WIDE, YOU MUST SET UP AN
# ALIAS THAT FORWARDS MAIL FOR ROOT TO A REAL USER.
#
mailbox_command = /usr/bin/procmail ←この部分のコメントアウトを外しパスを修正
#mailbox_command = /some/where/procmail -a "$EXTENSION"

# The mailbox_transport specifies the optional transport in master.cf
# to use after processing aliases and .forward files. This parameter
# has precedence over the mailbox_command, fallback_transport and
# luser_relay parameters.

以上で設定が完了する。

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