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Chapter 8:プレゼンテーション層の構築
8.1.2 Webアプリケーションの動作
Webアプリケーションを構築するには,IISがどのようにしてWebアプリケーションを起動させるのか,そしてWebアプリケーションはどのような処理をしなければならないのかを知る必要がある。
IISがWebアプリケーションを動作させるときのおおまかな挙動は,Fig.8-3のようになる。
Fig.8-3 IISがWebアプリケーションを起動するときの動作
クライアントからの要求を受けたIISは,通常,そのURLに対応するWindows 2000上のフォルダ内のファイルをそのままの状態で送信する。ただし,(1)ファイルが実行可能ファイルであるとき,(2)サイトや仮想ディレクトリの設定で実行権限がついているとき(設定方法は「8.1.3 サイトのプロパティ」にて説明する),という両方の条件を満たす場合には,要求されたURLに対応するファイルをWindows 2000上で実行し,その実行結果をクライアントに返す。これが,基本的なWebアプリケーションの動作である。
つまり,Webアプリケーションを開発する場合には,クライアントからの要求を読み取って処理し,その結果を返すように実装するということになる。たとえば,ユーザーがHTMLページに入力した文字列と合致する文字列を含んだファイルを検索したい,というような場合には,(1)ユーザーがHTMLページで入力した文字列を読み取る,(2)読み取った文字列と合致する文字列を含むファイルを検索する,(3)結果をユーザーにHTML形式で出力する,という処理が必要となる。
実際には,出力はHTML形式でなくてもかまわない。たとえばXML形式やGIF画像ファイル形式など,任意のデータ形式で返すこともできる。
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