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Chapter 3:データストア層の構築
3.4 Access 2000を使ったデータベースの構築
では,MSDEを利用して実際にデータベースを構築する方法について説明しよう。MSDEにデータベースを構築するには,次の4つの方法がある。
- 1) SQL Server 7.0に付属のSQL Server Enterprise Managerを使う
- SQL Server 7.0には,SQL Server Enterprise Managerと呼ばれるGUI管理ツールが収録されている。これを使ってMSDEに接続し,データベースを作ることができる。
なお,Visual Studioのユーザーであれば,MSDEをCD-ROMで入手することにより,SQL Server 7.0 Developer Editionを入手できる。SQL Server Developer Editionは開発環境であり,ライセンス上の制約から業務に利用することはできないが,SQL Server Enterprise Managerは収録されているので,開発段階ではこれを利用すればよい。ただし,MSDEとSQL Server(Developer EditionだけでなくすべてのEditionを含む)を同じコンピュータにインストールすることはできないので,注意を要する。 - 2) Visual Studioを使ってデータベース作成用のプログラムを開発する
- SQL Server 7.0およびMSDEは,SQL-DMOというCOMコンポーネントを使って操作することができる。このCOMコンポーネントを使ってデータベースを作成するようなプログラムを開発すれば,MSDE上にデータベースを構築できる。
- 3) Access 2000を使う
- Access 2000を利用して,SQL Server 7.0やMSDEにデータベースを構築することもできる。これが最も手軽な方法であろう。
- 4) OSQLユーティリティを使う
- MSDEがインストールされているフォルダ(デフォルトではC:\MSSQL7フォルダ)のなかに存在するBinnフォルダには,各種ユーティリティが格納されている。ユーティリティのなかには,Transact-SQLステートメントをコマンドラインで発行するためのOSQLユーティリティが含まれている。このユーティリティを使うと,SQL文を発行してデータベースを操作することができる。
OSQLユーティリティは,次の書式で実行する。osql -U ユーザー名 -P パスワード -S サーバー名
“-S サーバー名”は省略可能で,省略した場合には,ローカルコンピュータに対する接続となる。インストール直後の状態では,パスワードは特に設定されておらず,また,ユーザーは“sa”しか登録されていない(ユーザーsaはSQL ServerおよびMSDEで使われる管理アカウントで,データベースにかかわるすべての権限を所持する)。よって,次のようにして接続するとよい。
osql -U sa -P
すると,SQL文を実行できるようになるので,たとえばCREATE DATABASE文を実行してデータベースを作成したり,CREATE TABLE文を実行してデータベーステーブルを作成したりすることができる(Fig.3-28)。
Fig.3-28 OSQLユーティリティによるデータベースの作成
本稿では,最も手軽であるという理由から,Access 2000を使った方法について説明してゆく。
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