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Chapter 5:ビジネスロジック層の構築
5.5 トランザクション処理の実際
前節では,COM+のトランザクション機能の仕組みと挙動について説明してきた。説明が長くなってしまったが,COM+のトランザクション機能を理解するには,やはり使ってみるのが一番であろう。そこでここでは,簡単なデータベースにアクセスするCOMコンポーネントを作り,ビジネスロジックを構築する布石としたい。
5.5.1 サンプルの概要
はじめに,どのようなサンプルを作るのかについて説明する。ここでは,Table 5-7とTable 5-8に示す2つのテーブルがあるとしよう。
Table 5-7 在庫テーブル
ID | 数値型(オートナンバー) | − | レコードに対して唯一無二の値を割り当てるための番号(主キー) |
PRODUCTNAME | 文字型 | 48 | 製品名 |
STOCK | 数値型 | − | 在庫数 |
Table 5-8 受注テーブル
ID | 数値型(オートナンバー) | − | レコードに対して唯一無二の値を割り当てるための番号(主キー) |
DATE | 日付型 | − | 受注日 |
CUSTOMERNAME | 文字型 | 48 | 受注先名 |
PRODUCTID | 数値型 | − | 製品のID。在庫テーブルのIDフィールドのいずれかの値が入る |
NUMBER | 数値型 | − | 受注された数量 |
この2つのテーブルは,「Chapter 3 データストア層の構築」で作成したデータベーステーブルを,より簡単にしたものである。
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