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Chapter 6:ビジネスロジックの設計

head2.gif 6.2.5 顧客管理処理のまとめ
 以上で,顧客の新規登録,更新,削除,一覧取得という4つの機能をすべて実装したことになる。かなり多くのプログラムが出てきたので,いままで実装したメソッドの一覧,ロールによるセキュリティ設定の対象,ビジネスロジックとデータオブジェクトの関係などをTable 6-9Fig.6-58にまとめておくことにする。

Table 6-9 Business.Customerコンポーネントに実装したメソッド
メソッド概要利用するデータオブジェクトとメソッド[コンポーネントサービス]管理ツールによるセキュリティ設定プログラムによるセキュリティ設定で特記すべき事項
AddCustomer新規に顧客を登録するDataObj.CustomerコンポーネントのAddRecordメソッドSales
SalesManager
SalesAdmin
AllAdmin
特になし
GetCustomer既存の顧客情報を取得するDataObj.CustomerコンポーネントのIsDeletedメソッド,GetRecordメソッドすべてのロールSalesAdminロールまたはAllAdminロールに属するユーザーは削除ずみの顧客情報も取得できる
UpdateCustomer既存の顧客情報を更新するDataObj.CustomerコンポーネントのIsDeletedメソッド,UpdateRecordメソッドSales
SalesManager
SalesAdmin
AllAdmin
特になし
UpdateCustomer
_BILLDAY
既存の顧客の請求書の締め日を設定するDataObj.CustomerコンポーネントのIsDeletedメソッド,UpdateRecord_BILLDAYメソッドAccounting
AccountingAdmin
AllAdmin
特になし
DeleteCustomer既存の顧客を削除ずみまたは削除にするDataObj.BillコンポーネントのIsExistsCustomerメソッド
DataObj.SlipコンポーネントのIsExistsCustomerメソッド
DataObj.CustomerコンポーネントのIsDeletedメソッドとSetDeletedFlagメソッドとDeleteRecordメソッド
Sales
SalesManager
SalesAdmin
AllAdmin
SalesAdminロールまたはAllAdminロールに属する場合,削除ずみの顧客を削除すると,顧客のレコードそのものが削除される
UndeleteCustomer削除ずみの顧客を復活させるDataObj.CustomerコンポーネントのSetDeletedFlagメソッドSalesAdmin
AllAdmin
特になし
GetCustomers登録されているすべての顧客情報の一覧を返すDataObj.CustomerコンポーネントのGetRecordsメソッドすべてのロールSalesAdminロールもしくはAllAdminロールに属しているユーザーから呼び出された場合,削除ずみの顧客も含む
Fig.6-58 ビジネスロジックとデータオブジェクトとの関係
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●次回予告
 次回は,製品情報の処理,伝票の処理,請求書の処理について順に説明してゆく予定である。

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