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Directory first step 6... ディレクトリサービス製品
sankaku.gif カタログサービス

 ディレクトリには,さまざまな情報が格納される。必要ならば,スキーマを拡張し,新しい種類のオブジェクトやプロパティを格納できることが望まれる。

 NDSやActive Directoryには,データベースのようにインデックスを作成する機能が搭載されていない。したがって,基幹業務システムなどで使用されるリレーショナルデータベースと比較すると,検索速度は非常に遅くなる。特に,ディレクトリに格納するオブジェクトの数が増えれば増えるほど,検索速度は劣化する。

 このような問題を解決するため,Active Directoryでは「グローバルカタログ」,NDSでは「カタログサービス」,という機能が提供されている。これらの機能は,ディレクトリツリーに格納されている代表的なオブジェクトと,そのオブジェクトの代表的な属性を格納するものである(書籍における目次に相当する仕組みだと考えていただきたい)。主に,IPアドレス,ホスト名,ユーザーアカウント,リソースへのアクセス権限など,利用頻度が高い情報だけを格納しているため,ディレクトリ本体よりはサイズが小さいので,カタログに格納されている情報を取得するときの検索速度は改善される。半面,カタログに格納されていない情報を検索する場合には,カタログにアクセスする分だけ検索性能が劣化するおそれがある。また,このサービスを利用する場合には,オブジェクトの変更に伴ってカタログの情報も更新しなければならないため,ネットワークのトラフィックは増大してしまう。

 なお,Netscape Directory Serverには,インデックスを作成する機能が搭載されている。

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