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Chapter 2:Windows NT 4.0のTCP/IPサービス 〜WINSとDHCP〜

2.2.2 NetBIOS名の登録

 クライアントは,起動時にWINSサーバーに対して名前登録要求のパケットを送信する。WINSサーバーは,そのNetBIOS名がすでに登録されているかどうかを確認し,登録されていなければ,データベースに登録する。もし,そのNetBIOS名がすでに登録されている場合には,次の基準に従って動作を決定する。

  1. NetBIOS名がWINSデータベースに静的に登録されている場合は,否定応答が返され,その名前登録要求は拒否される。
  2. IPアドレスが一致している場合,その名前登録要求は受け入れられる。ただし,レコードの状態や所有者に応じて,レコードを更新するのか,それとも新規に登録するのかが決まる。レコードの状態がACTIVEで,レコードの所有者がそのWINSサーバー自身である場合,レコードは現在有効となっているレコードのタイムスタンプが更新される。レコードの状態がRELEASEDまたはTOMBSTONEである場合や,別のWINSサーバーが所有者である場合,そのIPアドレスのレコードは現在有効ではないか,コンピュータが移動した可能性があるため,新しいタイムスタンプ,バージョンID,所有者で,レコードが新規に登録される。
  3. IPアドレスが一致していない場合には,レコードの状態や所有者に応じて,動作は異なってくる。レコードの状態がACTIVEで,レコードの所有者がそのWINSサーバー自身である場合,そのレコードがその時点でも有効であるかどうかを確認するため,確認のパケットを送出する。それに対して応答が戻ってきた場合,そのレコードは有効なので(ほかのコンピュータがそのNetBIOS名を利用しているので),名前登録要求に対して否定応答を返す。応答が戻ってこなかった場合(そのレコードを登録したコンピュータが異常終了したためにレコードがACTIVEのまま残っている場合など)には,レコードは新規に登録される。また,レコードの状態がRELEASEDまたはTOMBSTONEである場合には,レコードが新規に登録される。レコードの所有者が別のWINSサーバーの場合には否定応答が返され,その名前登録要求は拒否される。
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