この特集のトップページへ
Chapter 4:DNS(Domain Name System) 〜委任と内部ルート〜

DNS(Domain Name System) 〜委任と内部ルート〜

 前回は,DNSの概要を説明した。DNSサーバーが担う役割や動作の大枠については,すでに理解していただけたものと思う。

 前回説明したとおり,DNSは世界的な規模で展開されている分散データベースであり,各DNSサーバーは自分の管理するゾーンに対してのみ責任を負っている。「自分の管理するゾーンが決まっている」ということは,「ある特定のゾーンに対する管理を任されている」ということにほかならない。そこで今回は,ゾーンに対する管理権限を与える「委任」と,インターネットに接続していない場合に重要となる「内部ルート」を中心に,DNSを掘り下げて説明する。また,DNSで利用される一般的なリソースレコードの意味と,DNSクライアントの動作についても解説する。

 ただし,ここでもDNSの設定の詳細については言及しない。具体的な設定方法は,連載中に順次紹介してゆく予定である。ここではまず,DNSの概念と動作を正しく理解していただくことが主眼となる。

PREV 1/14 NEXT