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Chapter 4:DNS(Domain Name System) 〜委任と内部ルート〜

COLUMN:クライアントの設定

 ここで,DNSクライアントの設定について説明しておこう。Windows 2000クライアントの場合は,Dynamic Updateに代表されるように,さまざまな設定項目が用意されている。しかしここでは,従来のDNSクライアントの設定について理解していただきたいので,Windows NT 4.0を例に説明することにする。Windows 2000クライアントの設定については,連載中に別途説明する予定である。

 Windows NT 4.0でDNSについて設定するには,まず[コントロールパネル]から[ネットワーク]を実行して[プロトコル]パネルを開く。そして,[TCP/IPプロトコル]のプロパティを表示し,[DNS]パネルを開く(Fig.4-6)。

Fig.4-6 [DNS]パネル
fig.4-6

Table 4-2 DNSにかかわる設定項目

設定 意味
ホスト名 そのコンピュータのホスト名を指定する。Windows NTやWindows 95,Windows 98の場合,通常はNetBIOS名と同一にする。
ドメイン そのコンピュータが所属しているドメイン名を指定する。「ドメインサフィックスの検索順序」が指定されていなかった場合,FQDNを指定しないと,このドメイン名が検索時に付加される。たとえば,www.itmedia.co.jp.を指定した場合にはwww.itmedia.co.jp.を検索するが,www.itmedia.co.jpを指定した場合には,最初にwww.itmedia.co.jp.dsl.local.を検索し,そのあとwww.itmedia.co.jp.を検索する。ドメイン名の付加は,トップレベルドメインの直前までが対象となる。つまり,自分のドメイン名がdsl.local.だった場合,localはトップレベルドメインであるため,www.itmedia.co.jp.local.は検索されない。
DNSサービスの検索順序 DNSサーバーを指定する。DNSサーバーは複数指定することができる。プライマリサーバーとセカンダリサーバーを用意しているのであれば,その両方を指定することができる。
ドメインサフィックスの検索順序 FQDNが指定されていなかった場合に付加するドメイン名を指定する。FQDNが指定されていない場合は,常にここで指定されたドメインサフィックスが付加されるため,適切に設定すると,DNSの検索速度が向上する。

織田 薫(熊野 大介,Bridge Metaware

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