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head2.gif 6.2.2 ターミナルサービスの構成
 ターミナルサービスクライアントは,ターミナルサービスの接続が提供するリンクを通じて,ターミナルサーバーのセッションにログオンする。Windows 2000 Serverでターミナルサービスを利用可能にすると,その時点でTCP/IP接続が自動的に構成される。ターミナルサービスクライアントとターミナルサーバーは,構成されたTCP/IPネットワーク上で,ITU-Tが策定したT.120規格を基盤として開発されたRDP(Remote Desktop Protocol)を使用し,相互に通信する。基本的に,ターミナルサービスクライアントからターミナルサーバーを利用するために構成しなければならないのは,「RDP(Remote Desktop Protocol)-TCP(Transmission Control Protocol)接続」と呼ばれている構成情報だけである。

 RDP-TCP接続は,ターミナルサービスをインストールすると自動的に構成される。ただし,RDP-TCP接続はネットワークアダプタごとに1つだけしか構成できないので,複数のRDP-TCP接続が必要であれば,新しくネットワークアダプタを装着しなければならない。

 新しくRDP-TCP接続を追加する,あるいは既存のRDP-TCP接続のプロパティを変更するには,[スタート]メニューから[プログラム]−[管理ツール]−[ターミナルサービス構成]を選択し,[ターミナルサービス構成]管理ツールを起動する。

 この管理ツールを利用すると,ターミナルサーバーの設定を変更したり,ターミナルサーバー上で稼働しているセッション群やその集合を作成・変更・削除したりすることができる。また,作成したRDP-TCP接続をファイル(.cns)に保存し,そのRDP-TCP接続を複数のユーザーに配布して利用させることも可能である。

 [ターミナルサービス構成]管理ツールで[接続]を開き,構成したいRDP-TCP接続を右クリックして[プロパティ]を選ぶ。[RDP-TCPのプロパティ]ダイアログボックスが表示されるので(Fig.6-4),[一般],[ログオン設定],[セッション],[環境],[リモート制御],[クライアントの設定],[ネットワークアダプタ],[アクセス許可]という8つのパネルを使って,必要なプロパティを設定する。これらのプロパティを変更することで,リモート管理モードにおける運用環境を管理者のニーズに合わせて構成することができる。具体的には,次のようなプロパティを設定することになる。

Fig.6-4 [RDP-TCPのプロパティ]ダイアログボックス([一般]パネル)
fig6_04.gif
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