リモート管理を実現する方法は,ターミナルサーバーを利用する以外にも存在する。ここでは,Windows 2000 Professional上から,Windows 2000 Serverの各種管理ツールを利用して,リモートサーバーを管理する方法を紹介しておく。読者が管理者であれば,自分の利用するWindows 2000 Professional上から,Windows 2000 Serverの管理ツールを使ってリモートサーバーを管理したいこともあるだろう。
Windows 2000 Serverの管理ツールは,Windows 2000 ServerのCD-ROMに収録されている。Windows 2000 Professional上からWindows 2000 ServerのCD-ROMに存在する\i386\adminpak.msiを起動し,インストールする。これにより管理者は,そのWindows 2000 ProfessionalからWindows 2000 Serverの管理ツールを使って,リモートサーバーを管理できるようになる。
adminpak.msiを実行したときにインストールされる管理ツールは,次のとおりである。
- Active Directoryサイトとサービス
- Active Directoryドメインと信頼関係
- Active Directoryユーザーとコンピュータ
- DHCP
- DNS
- QoS受け付け制御
- WINS
- インターネットサービスマネージャ
- インターネット認証サービス
- クラスタアドミニストレータ
- ターミナルサービスクライアント
- ターミナルサービスマネージャ
- ターミナルサービスライセンス
- テレフォニー
- リモート記憶域
- ルーティングとリモートアクセス
- 証明機関
- 接続マネージャ管理キット
- 分散ファイルシステム
adminpak.msiは,[アプリケーションの追加と削除]を利用してインストールすることもできる。
そのほかにも,Windows 2000 Professional上の管理ツールをネットワーク上に公開しておけば,ネットワークやターミナルサーバーを通じて,その管理ツールを呼び出すことができるようになる。この場合,ネットワークやターミナルサーバーを通じて,リモートクライアントを管理していることになる。
また,リモートインストールサービスを使用すると,任意のクライアントコンピュータにWindows 2000 Professionalをインストールし,起動させることも可能である。リモートインストールサービスは,SMSやInteliMirrorサービスなどを利用することなく,手軽に複数台のクライアントにソフトウェアをインストールできるため,便利である(ただし,ハードウェアのインベントリを取得するなど高度な管理機能は有していないので,注意してほしい)。
|