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head2.gif 6.3.2 [ターミナルサービスマネージャ]管理ツールの利用
 [ターミナルサービスマネージャ]管理ツールを用いると,ターミナルサーバーにかかわる情報(たとえば,ターミナルサーバー上のユーザー,セッション,アプリケーションなど)をモニタリングしたり,ターミナルサーバーに対していくつかの操作を実行したりすることができる。

 クライアントから[ターミナルサービスマネージャ]管理ツールを用いる場合は,まず[ターミナルサービスクライアント]を起動してターミナルサーバーと接続し,そのあとターミナルサーバーの[スタート]メニューから[プログラム]−[管理ツール]−[ターミナルサービスマネージャ]を選択する。[ターミナルサービスマネージャ]管理ツールが起動したら,[操作]メニューで必要な処理を選択すればよい。たとえば,[メッセージの送信]を選択すれば,システムのシャットダウンなどの警告をユーザーに通知することができるし,[リセット]を選択すれば,セッションをリセットすることも可能である。

Fig.6-9 [ターミナルサービスマネージャ]管理ツールの[操作]メニュー(クリックで拡大可能)
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 [ターミナルサービスクライアント]を使用してクライアントがターミナルサーバーに接続してセッションを確立すると,その情報は[ターミナルサービスマネージャ]管理ツールの[セッション]パネルに一覧表示される。[セッション]パネルに表示されるRDP-TCP接続には,「コンソールセッション」,「リスナセッション」,「アイドルセッション」の3種類がある。

 コンソールセッションは,ターミナルサーバーがインストールされているコンピュータのキーボード,マウス,ビデオモニタを用いたセッションである。いい換えれば,ターミナルサーバーのローカルセッションといえる。コンソールセッションを使用してターミナルサーバーにログオンすることもできるが,実行可能な管理操作はメッセージの送信だけに限定される。

 リスナセッションは,クライアントからのRDPクライアント接続要求を待ち受け,新しいセッションを確立したものである。[ターミナルサービス構成]管理ツールで複数のRDP-TCP接続を構成している場合は,複数のリスナセッションが表示される。リスナセッションをリセットすると,同じRDP-TCP接続を使用しているすべてのセッションがリセットされてしまうため,ユーザー(クライアント)に警告することなく,いきなりリスナセッションをリセットすべきではない。もしユーザーに警告しないでリスナセッションをリセットしてしまうと,クライアント側のデータが失われるおそれもある。

 アイドルセッションは,クライアントが接続するまえにターミナルサーバーによって2つだけ自動的に作成され,初期化されるものである。

 各セッションを使ってログオンしたユーザーの名前は[ユーザー]パネルに,ユーザーセッションで実行されているアプリケーションは[プロセス]パネルに,それぞれ一覧表示される。これらのパネルを参照することで,ターミナルサーバー上のすべてのユーザー,セッション,プロセスを,クライアントから監視することができる。

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