Windows 2000ネットワーク解剖
Windows NTドメインコントローラとの混在環境

Windows NTドメインコントローラとの混在環境

 前回までは,ドメインツリーやフォレストを構成するActive Directoryドメイン間の認証と,サイトを構築した場合のWindows 2000ドメインにおける認証について検証してきた。どちらの検証でも,クライアントとしてWindows 2000とWindows NTを用いてきたが,ドメインコントローラとしてはWindows 2000のみを利用してきたことになる。

 しかし現実には,すでにWindows NTドメインが構築されており,そこから徐々にWindows 2000のActive Directory環境へと移行してゆく場合がほとんどであろう。この場合,移行プロセス中にActive Directoryのドメインコントローラと,Windows NTのドメインコントローラが混在する環境となる。たとえば,シンプルなシングルドメインの環境であれば,Windows NTのPDCをWindows 2000にアップグレードし,BDCとなったWindows NTのドメインコントローラを徐々にWindows 2000へ移行してゆく形態となるだろう。あるいは,Windows NTドメインで複雑な信頼関係を構築している場合であれば,その移行プロセスの最中に,Active DirectoryドメインとWindows NTドメインとのあいだで信頼関係を結ばなければならないこともあるだろう。

 そこで今回は,Windows NTドメインコントローラとの混在環境,具体的には,Active DirectoryドメインにWindows NTのBDCが混在している場合と,Active DirectoryドメインとWindows NTドメインとのあいだで信頼関係を結んだ場合のそれぞれについて,検証してみることにする。

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