3D CADによるモデリングやCAE解析、3Dプリンタの活用、そして設計環境のクラウド化など、設計開発者を取り巻く環境は刻々と進化している。これらのツールを使いこなしつつ、品質の高い、価値ある製品開発を進めていくにはどうすればよいのか。設計、製造現場において、現状に課題を抱えている多くの方に向けて、新たなモノづくりの姿を示す。

講演一覧

トヨタ生産方式は食品生産にも適用できるのか〜はくばくの取り組み〜

トヨタ生産方式は食品生産にも適用できるのか〜はくばくの取り組み〜

株式会社はくばく 専務取締役
長沼 慶太 氏
株式会社エフ・ピー・エム研究所 代表取締役社長
鈴村 尚久 氏

タイヤ成型に人工知能を活用、ブリヂストンが進めるICT工場

タイヤ成型に人工知能を活用、ブリヂストンが進めるICT工場

株式会社ブリヂストン
執行役員 タイヤ生産システム開発担当
三枝 幸夫 氏

講演概要

トヨタ生産方式は食品生産にも適用できるのか〜はくばくの取り組み〜

株式会社はくばく 専務取締役
長沼 慶太 氏

株式会社エフ・ピー・エム研究所 代表取締役社長
鈴村 尚久 氏

はくばくは、大麦をはじめとする雑穀や麺類などを扱う食品メーカーだ。そのはくばくが、「トヨタ生産方式」によって食品生産の効率化で大きな成果を挙げているという。はくばく専務の長沼慶太氏と、トヨタ生産方式の達人である鈴村尚久氏の対談から、その取り組みの詳細に迫る。

講演者プロフィール

長沼 慶太 氏

1958年山梨県生まれ。1981年山梨大学工学部卒業と同時に入社。商品開発・生産技術を経て工場長となり、2004年に取締役、2007年に生産本部長、市場戦略本部長を経て、2016年4月から専務取締役に就任。精麦工場長だった2000年3月から、鈴村氏からの指導を受け、さまざまな食品の生産の効率化に尽力し、在庫削減と欠品ゼロという矛盾する課題に対して大きな成果を上げた。

鈴村 尚久 氏

1976年3月京都大学法学部卒業。1976年4月トヨタ自動車入社。経理部、第2購買部、産業車両部、生産調査部、販売店業務部、国内企画部などを歴任。トヨタ生産方式の活用などに取り組む。1999年8月にエフ・ピー・エム研究所を設立。トヨタ生産方式のコンサルタントとして、はくばく、ピップフジモト、パナソニック、マルヨシセンター、トーメーコーポレーション、山田食品産業、リィツメディカルなどへのトヨタ生産方式の活用に取り組む。父親は大野耐一氏とともにトヨタ生産方式を確立させた鈴村喜久男氏。著書に「トヨタ生産方式の逆襲」(文春新書)がある。

この講演の見どころ

トヨタ生産方式は、その名称もあってか組み立て系製造業に適用するイメージが強い。しかし雑穀や乾麺、麦茶などの食品を手掛けるはくばくは、トヨタ生産方式を応用することで、欠品や過剰在庫のカイゼンに成功した。かつて「欠品のはくばく」と呼ばれていた状況からどのように立て直したのか。同社専務の長沼氏と、指導を行ったトヨタ生産方式の達人・鈴村氏が、導入に向けた苦労や、そうめん、冷麦、麦茶といった季節商品への適用、今後の取り組みなどについて対談する。

日本版スマートファクトリー実現へ! 実践進めるIVIの取り組み

IVIエバンジェリスト
中村 昌弘 氏

日本の強みを生かした「つながる工場」リファレンスモデル創出を目指すIVI(インダストリアルバリューチェーンイニシアティブ)。2015年5月の発足から1年を経て、WG活動などでもさまざまな成果が生まれ始めている。新たにモノづくりプラットフォーム策定にも踏み出すIVIの取り組みについて、IVIエバンジェリストであるレクサー・リサーチ社長の中村氏に話を聞いた。

講演者プロフィール

中村 昌弘 氏

株式会社レクサー・リサーチ 代表取締役。大阪大学大学院工学研究科博士課程修了、工学博士。鳥取市出身。小松製作所で、生産技術研究所に勤務し、知能化ロボット、空間理解等の技術研究開発、製品化に携る。1993年にレクサー・リサーチを設立、対話型バーチャルリアリティー技術やヒューマン・インタフェース技術を研究。その後、日本のものづくり力の強化に向け「GP4シリーズ」「GD.findiシリーズ」を開発した。2012年に「第4回ものづくり日本大賞・経済産業大臣賞」を受賞。現在は「シミュレーション統合生産SIM」のコンセプトを提唱し、普及活動を進めている。

この講演の見どころ

「緩やかな標準」から「プラットフォーム」へ。2015年5月の発足からIVIの活動は急速に深みを増している。従来の日本企業は外部協力が苦手だとされてきたが、ここではそんな印象は皆無である。「現場発」に根差したWG活動が一体どういうものなのか。そして、今後目指す「日本の製造業の生きる道」を目指した活動がどういう発展を遂げていくのか。熱気あふれるIVIの取り組みの一端を紹介する。

タイヤ成型に人工知能を活用、ブリヂストンが進めるICT工場

株式会社ブリヂストン
執行役員 タイヤ生産システム開発担当
三枝 幸夫 氏

インダストリー4.0など製造現場のIoT活用に大きな関心が集まっている。こうした中で、タイヤ大手のブリヂストンは人工知能技術を搭載した新たな生産システムを開発し、20%の生産性向上を実現している。生産現場でのICT活用に早くから取り組んできたブリヂストンに、製造現場でのICT活用のポイントとその原点となる考えた方について聞く。

講演者プロフィール

三枝 幸夫 氏

1985年ブリヂストン入社。電気制御開発部を経て工場改革推進部 部長や工場設計本部 本部長、九州生産本部 兼 久留米工場 工場長などを歴任。2015年9月にタイヤ生産システム開発本部 本部長に就任し、2016年7月より現職。

この講演の見どころ

人命を乗せて走るクルマを支える「タイヤ」。高度な品質管理が求められるその生産工程において、ブリヂストンはどのような考えでICT活用を進め、成果を出しているのかが明快に解説されている。昨今注目されている人工知能(AI)の活用についてもブリヂストン流の考え方が説明されており、導入を検討する他の製造業にとってもヒントになるだろう。

出展企業

シルバースポンサー

コグネックス株式会社

画像処理専業メーカー「コグネックス」のブースでは、ロボットビジョン、高速サーチツール、三次元検査、コード読み取りなど自動化を支える最新ソリューションを展示、ご紹介。生産管理、技術の方必見!

このブースの見どころ

動画でわかりやすい!自動車業界における画像処理技術活用事例

貴重な事例を動画で公開!車両メーカーや自動車パーツサプライヤ、自動車部品メーカー、ブレーキパッドメーカやボディパネルメーカ、タイヤメーカーの活用事例をわかりやすく解説。

見て分かる!はじめてのマシンビジョン検査

基本的な知識とツールさえあれば、信頼かつ再現性のある検査工程を確立できるマシンビジョン。そのマシンビジョンの使用例を、自動車や食品、医薬業界などそれぞれの業界において、図を参照しながら具体的に紹介。

PLCopen Japan

IoTのキーデバイスであるPLCの国際標準プログラム言語、IEC 61131-3。企業のグローバル化で重要な国際標準技術に触れてみませんか? IEC 61131-3を採用するメリットを体感しましょう。

このブースの見どころ

初めての方でも理解できる、IEC 61131-3 入門編 全5章

IEC 61131-3初心者のために記述された入門編技術解説書です。我々の活動やIEC 61131-3の特徴を紹介します。無料ユーザ会員になると詳細な技術情報を入手することができます。

IEC 61131-3 の最新技術動向

IEC 61131-3 第3版は異なる PLCベンダ間のプログラム移植性を高めることを1つの目的にしています。日本工業規格である JIS B 3503へ取りこまれ、2016年3月22日に発行されました。

オムロン株式会社

産業用PC、IO-Link対応マスタ/センサ、新ACサーボシステム 1Sシリーズなどの最近リリースされたSysmac関連商品をご紹介。さらにオムロンのロボット・ソリューションなどのビデオもご覧になれます。

このブースの見どころ

産業用PCプラットフォーム:制御進化と情報革新の融合

オ産業用PC、IO-Link対応商品、新ACサーボシステムなどの最近リリースされたIoT関連商品をご紹介。さらにオムロンの取り組みやユーザ事例などをご紹介しています。

IO-Link でセンサレベルの情報化

IO-Link は、IEC 61131-9で規定されたセンサレベルのオープンな情報技術です。センサなどが持つ情報を、 IO-Link マスタを介して上位コントローラに収集。装置全体を情報化、立ち上げや保全工数を改善できます。

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先進技術研究所 5G推進室 室長 主席研究員
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