待望のDIGA新モデル、「DMR-E85H」をチェック(後編):レビュー:松下電器産業「DMR-E85H」(4/4 ページ)
EPGを搭載し、高速ダビング中の並行録画と再生も可能になった新DIGA「DMR-E85H」。後編では、より長時間録画を可能にした「EP8時間モード」を中心に、画質、ダビング機能、編集機能などをチェックしていきたい
動画サムネイルの導入で簡単になったプレイリスト編集
プレイリストの編集も容易になった。プレイリストは、複数のチャプターを指定した順序で再生できる機能だが、新製品ではGUI(グラフィカル・ユーザーインタフェース)が一新され、動画サムネイルが全面的に導入されたのだ。ほとんどの一覧画面で動画サムネイルが機能し、内容の確認を容易にしている。
チャプターの追加画面は、4列3段のサムネイル表示となり、上段がタイトル(番組)一覧、中段が選択したタイトルのチャプター一覧、下段がプレイリストに登録したチャプターとなる。順に選んでいけば済むという、非常にわかりやすいインタフェースだ。タイトルへのチャプター追加もこの画面から行える。
録画した番組が音声多重放送の場合などは、CMなどで音声が切り替わる部分で録画時にチャプターが自動生成されることもある。なお、チャプターはDVD-RAM、DVD-Rへの高速ダビング時にはそのまま継承されるが、再エンコードを伴うダビングでは無効になり、DVD-Rには5分おきのチャプターが自動生成される仕組みだ。
編集は「部分消去」と呼ぶカット編集のみをサポートする。この点は従来のDIGAと一緒だ。CMなど不要部分をカットが前提となっているのだろう。カット編集時には再生時同様早見、早戻し、スロー、コマ送りが可能で、フレーム単位での編集が可能になっている。
お詫びと訂正:初出時、「フレーム単位といった高精度な編集は行えず、GOP単位のようだ。編集時には早見、早戻し、スロー再生なども併用できるが、コマ送り操作はない」という誤った記述がありました。ご愛読の皆様,並びに関係者各位にご迷惑をおかけしたことをお詫びし,訂正いたします。 |
大幅な進化を遂げたDRM-E85H
DRM-E85Hは、オリンピック需要に対応するDIGAの中核モデルであると同時に、今後のDIGAのプラットホームともなる製品でもある。機能面で競合製品に見劣りしていた部分は大幅に改良され、ユーザーインタフェースも格段に使いやすくなった。さらにEPG対応、DVD-RAMへのダビングは現時点で最速など、プラットホームとしても確実に進化したといえるだろう。
8月のアテネオリンピックに向け、他社も新モデルを投入してくることは間違いないが、DRM-E85Hが大きく見劣りすることはないだろう。そのくらい力の入ったモデルといえる。
気になる点といえば、やはりゴーストリダクションチューナーの導入が見送られたこと。価格帯を考えると仕方ない部分なのかも知れないが、PC用のチューナーキャプチャーカードであれば1万円台前半の製品にすら搭載されているだけに、PCユーザーとしては少々疑問も残る。まぁ、この点は今後登場するであろう「DMR-E200H」の後継モデルに期待したい。
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