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“レンズの力”を感じるクリアな画質――プロジェクター「PJ-TX100J」レビュー:劇場がある暮らし――Theater Style(4/6 ページ)

日立製作所のホームプロジェクター「PJ-TX100J」は、“御三家”モデルチェンジの合間に登場したD4 720pパネル採用機。優れたレンズ性能は同クラス製品に無いもので、コントラストや色バランスも良好。開発者のこだわりを感じる1台だ。

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便利なオプトブラック、幅広いマニュアル調整

 さて、画調モードの選択と組み合わせて使うのが、オプトブラックだ。オプトブラックはオフ、ナチュラルブラック、ディープブラックの3モードがあり、オフ時にはランプモードが標準、それ以外のモードでは静音(やや暗め)になる。アイリスも連動しており、オフでは開放、ディープブラックでは最小、ナチュラルブラックはその中間位置の設定だ。

 オフではレンズの明るさや、やや強めの150ワットUHPランプなどにより1200ルーメンという明るさを達成するTX100Jだが、ディープブラックでは逆に400ルーメンまで明るさを抑え込み、コントラスト拡張のためのギミックを使わずに1200:1という高コントラスト比を実現する。

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オプトブラックの設定による明るさの違い。ディープでは白の輝きが失われるが、完全遮光された部屋ならば問題ない。コントラスト感は非常によい(画調はノーマルモード)
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オプトブラック:ナチュラルブラック
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オプトブラック:オフ

 シアター用途ではナチュラルブラックとディープブラックの両モードが活躍する事になるだろうが、ナチュラルブラック時はやや黒浮きが気になる。しかしディープブラックまで落とすと黒浮きはかなり解消され、レンズ自身のコントラストもあって、コントラスト比を向上させた最新の御三家モデルに勝るとも劣らないコントラスト感を実現する。

 もっとも、実際にホームシアターを使っていると、気合いを入れて完全遮光で機器のLEDやFLDなど様々な光源を絶って見ることもあれば、ソファー背後やテーブルの上だけを軽く照らして視聴すること、あるいは友人と話しながら見るなんてこともある。絵作りをそのままに、ボタンひとつでランプモードとアイリスが変化するのはなかなか便利だ。

 また、画調モードのプリセットにやや疑問があると述べたが、本機は画質調整項目がうまくまとめられており、プリセットを元にして細かな調整を行えるようにしている。

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設定メニューはプリセット選択など一部の調整だけを行う簡単メニューがデフォルト。わかりやすくまとめられ迷いにくい。写真はノーマルモードの設定
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詳細モードになると、カテゴリごとに設定項目が分類され、色温度やガンマの細かな調整が可能になる。ただし、この設定モードもまだまだ“入り口”でしかない。メニューを掘り下げると、さらに細かな調整モードがある

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