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マクセル「新・SR」ボタン電池の秘密に迫る第1回(2/2 ページ)

普段の生活の中で何気なく使っているボタン電池。しかし、あまりにも知られていないことが多い電池でもある。マクセルが「30年目の革命」として投入するボタン電池「新・SR」は、ちょっとスゴイ。

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30年目のリニューアル、新・SRの登場

 マクセルはSRの商品化から29年が経った今夏、「30年目の革命」としてSRをリニューアルした。特徴としては、低価格化の実現、負極の水銀・鉛ゼロ化、プラス側の金コーティング、新パッケージの採用といったものが挙げられる。それぞれの特徴をチェックしてみよう。

LRより"お得"な新・SR

 最も大きな特徴は、高性能ながらも高いコストパフォーマンスを実現したことだ。これまでSRとLRには約3倍の価格差が存在していたが、新・SR(SR44)の価格は399円で、同社製LR(LR44 210円)の2倍以下に抑えた。もちろん、SRとしての高性能さはそのまま保持されているので、「2倍以上長持ち、価格は2倍以下」となり、コストパフォーマンスという観点で考えると、より"お買い得"になったといえるだろう。

新・SRは環境にも優しい

 「環境に優しい」点もうれしい。単三形乾電池などでは、すでに水銀と鉛は使われなくなっているが、ボタン電池は構造的に水銀・鉛を取り除くことが難しく、今まで一部メーカーが腕時計用SRで実現していただけだった。同社は耐腐食性を備える亜鉛合金を使うなど、独自の技術でこの問題をクリア。水銀・鉛ゼロ化を実現した。

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今までは水銀と鉛を使っていたが、新しい亜鉛合金を使い、電解液も変えることで腐食によるガス発生を抑えることに成功した

24金でもう+−を間違わない

 ボタン電池は、その形状からしてプラスとマイナスがどうにも分かりにくい。同社もこれは認識しているようで、新・SRでは、プラス側(正極缶)に24金のコーティングを施した。マイナス側は従来通りニッケルメッキで、色の違いでプラスとマイナスの区別ができる。

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24金のコーティングには、電池と機器の接触面での電力ロスが抑えられ、動作が安定する、というメリットもある

新パッケージで買い間違いもナシ

 電池本体だけでなく、パッケージに工夫を加えたのも新・SRの特徴だ。購入時に便利さを痛感するのが、パッケージに設けられた穴(スケール)だ。

 SR/LRには多くの種類が存在しており、購入時の買い間違いが多いという。しかも、海外ブランドの電池は、国内製品と型番の付けかたが違う。そこで役立つのがこのスケールで、ここに今まで使っていたボタン電池を入れてみて、ぴったり入ったなら、それは今まで使っていた電池と同じ種類ということが確認できる。

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鮮やかなイエローのパッケージ。青い部分がスケールで、ここに持ってきた電池をスポッと入れ、直径と高さが一致するかを確認すればいい。QRコードは背面にある

 それでも心配な場合は、パッケージの裏面にQRコードが印刷されているので、それを携帯電話で撮影すると、同社のWebサイトにアクセスでき、他社の型番が同社のどの製品に相当する製品なのかを検索できる。


新・SRは"フレンドリー"な新・ボタン電池

 マクセルが全面的にリニューアルした新・SRは、買う人にも、使う人にも、環境にも優しい、いわば"フレンドリー"なボタン電池だ。電池の消耗が早いと嘆いたり、プラスマイナスが分かりにくかったり、ボタン電池売り場でどの電池を買えばいいか悩んだり――そうした問題はこの新・SRが解消してくれる。

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