レビュー
夏の海で活躍する防水デジカメ――「μ720SW」:レビュー(4/4 ページ)
オリンパス「μ720SW」は、水深3メートルまで潜れる防水性能と、1.5メートルの高さから落としても壊れない耐衝撃構造を持つスリムなデジカメだ。これから夏本番向けて最適な1台の使い勝手と画質を検証してみた。
撮影領域を広げるタフネスボディの魅力
撮像素子には、1/2.33インチの有効710万画素CCDを採用する。同時期に発売した生活防水機「μ710」と同等のCCDであり、上位機「μ810」の1/1.8インチ有効800万画素CCDよりはサイズと画素数で下回る。
感度は、プログラムAEモードの場合、オートのほかISO64〜1600までの6段階を選べる。通常の感度オートはISO64〜400の間での自動調整だが、シーンプログラムの「ブレ軽減」では最高ISO1600まで、シーンプログラムの「キャンドル」や「寝顔」では最高ISO2500まで自動アップする。
ISO1600を超えるとノイジーになり画質重視の撮影には向かないが、ブレを抑えたい場合には有効だ。低感度側の画質については、シャープネスが強めだが、彩度強調はそれほど高くない印象を受けた。より鮮やかな色で撮りたい場合には、シーンプログラムの「風景」などを選ぶといい。
上位機μ810の画質に比較すると、細部の再現性や高感度の画質で少し見劣りがする。しかし、μ720SWにはμ810を超える防水性能と耐衝撃性があり、その分シャッターチャンスは大きく広がる。画質差と撮影領域の広さを天秤にかければ、筆者なら迷わずμ720SWを選ぶ。次は仕事抜きで海辺での撮影を楽しみたい。
作例
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