「adidas GPS RUN」は単調なランニングを楽しくしてくれるのか?:不可能なんて、ありえない(2/2 ページ)
アディダスが開始した、携帯電話のGPS機能を利用したランニングプログラム「adidas GPS RUN」。Impossible is Nothing(「不可能」なんて、ありえない)は同社のキャンペーンだが、GPSは単調になりがちなランニングを楽しくしてくれるのか?
ランニングの「見える化」がやる気を呼び起こす
それではさっそく走ってみよう。準備は携帯電話を持って、運動しやすい格好に着替えるだけ。表に出たら携帯アプリを起動し、「START」を押してランニングを開始しよう。
「START」を押すと携帯電話のGPS機能によって現在地が表示され、自分が移動すると地図上の現在位置もあわせて移動していく。このあたりはNAVITIMEなど他のGPSを利用したアプリケーションと変わらない。
今回のルートは東京都渋谷区の外苑前を出発して国道246号を東へ進み、青山中学校の周りを半周して戻る約3キロメートルのコース。軽いジョギングのペースで進みながら、折に触れてGPS画面を見てみたが、きちんと現在位置を補足してることが確認できた。ただ、携帯電話のGPS機能を利用しているので、ビルの谷間に入り込んでしまうと精度が落ちることがあるようだ。
ランニングを終え、「STOP」ボタンを押すと今回走行した経路と距離、走行時間が表示される。これらのデータは本サービスのサーバーに蓄積され、アプリケーションの「CALENDAR」ボタンからいつでも確認できる。
アプリケーションには走った距離に応じて登録した目標イラストが徐々に現れていき、目標距離に達するとイラストが完成する。また、目標距離を達成するまでの間には、登録したスポーツカテゴリーに応じたアスリートからの応援メッセージが届けられるなどの工夫も凝らされている。
今回の走行距離は前述したように約3キロメートル。平素は運動とは縁遠い筆者だが、現在位置と走行距離がリアルタイム分かるという面白さに気を引かれたのか、気が付いたら完走していた。3キロ程度の完走では目標距離(最短でも125キロ)にはほど遠いが、さらに距離を積み重ねていけばイラストの完成という目標も見えてくるはずで、そうなればさらに面白さが増してきそうな気がする。
ITでランニング支援といえば、「Nike+iPod Sport Kit」(関連記事)もあるが、本サービスは必要なのがGPS搭載携帯のみと敷居が低い(Nike+iPod Sport Kitは原則として専用シューズが必要)。そうした意味でもランニングに興味のある人にはお勧めできるサービスといえる。
なお、ゴールデンウィークの4月28日から5月6日の間はこのadidas GPS RUNを体験できる「adidas Impossible in Nothing Cafe」がフジテレビ「お台場学園」にて開催されるほか、5月12日から20日の間には渋谷区のKDDI デザインスタジオにて同様の体験イベント「adidas × au GPS RUN Week」が開催される。興味のある方はぜひ。
関連記事
- Nike+iPodで“ワークアウト”してみた
NikeのシューズとiPodを連動させるワイヤレスシステム「Nike+iPod Sport Kit」。音楽とともに快適なジョギングを――と運動不足の記者が(無謀にも)走ってきた。 - アディダス、心拍計が装着可能なハイテクランニングウェア
アディダス ジャパンはスポーツ用心拍計メーカー ポラールとのコラボレーション製品「プロジェクト フュージョン」を発売する。ウェアに計測器をピン止めするだけで運動中のデータがリアルタイムで確認できる。 - 考える靴「アディダス・ワン」が進化
アディダス ジャパンはコンピュータ内蔵シューズ「adidas_1」の新バージョン「adidas_1_intelligent level 1.1」を11月25日より販売開始する。新プログラムや強化されたモーターによって、より快適なランニングを提供する。 - コラム:ゴールドのかかとを持った考える靴「アディダス・ワン」
アディダス・ワンはアスリートのために「走る」という行為を科学的に分析し、「自らが感じ、考え、判断し、最適化を目指して動作する」という画期的なハイテクノロジー・インテリジェント・シューズだ。テクノロジーとスポーツの架け橋として登場した、改革と未来を感じる「考える靴」が登場した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.