第79回 一眼レフと追加レンズの関係:今日から始めるデジカメ撮影術(3/3 ページ)
エントリー向けのデジタル一眼レフは相変わらず売れているようで、この夏、それを手にしてあれこれ撮ってみた人も多いかと思う。今回はそんな一眼レフ初心者に向けて、2本目、3本目のレンズの話をしたい。
個性派編&レンズスペックの見方
デジタル一眼レフを買い、あれこれ撮ってみて「こういう被写体をこう撮りたい」というすごく具体的な欲望が出てきたとしたら、それにぴったり合ったレンズが選ぶべき2本目のレンズになる。
野鳥や飛行機を本格的に撮りたい、と思ったら、超望遠レンズがほしくなる。70〜300mmでも足りないくらい。まともに買うと数十万円になるので、趣味というより道楽の世界。ただそこまで本格的な撮影を行うなら、最低でもニコンなら「D80」や「D200」、キヤノンなら「EOS 30D」や「EOS 40D」、ペンタックスなら「K10D」といったちょっと上のクラスのカメラがほしくなるだろう。「道楽への道」である。本格的に始めるととんでもない装備になっていくのでここでは追求しない。
18mmでも物足りない、超広角撮影をしたいという人には10〜20mm、12〜24mmといったさらに広角のレンズもある。
せっかく小型軽量のデジタル一眼レフを選んだのだから、少しでも小さくて軽いレンズを持って街のスナップを撮りたい、という人には、「単焦点レンズ」という選択肢もある。28mm F2.8や35mm F2といった単焦点レンズは重さも200グラム程度で、価格も安く非常に小さい。ズームレンズではないので何かと不便ではあるが、気軽に撮るには面白いし、レンズが明るいのでその分暗いところでの撮影や、背景を大きくボカした撮影を楽しめる。
レンズはメーカー純正のみならず、たくさん種類があり、価格も大きさもさまざまだ。慣れないと「焦点距離」と「価格」にばかり目が奪われがちだが、チェックポイントはそれだけじゃない。見るべき点を上げておこう。
- 「焦点距離」:これは目的の焦点距離のものを。ズームレンズの場合は何ミリから何ミリまでかをチェック
- 「開放絞り値」:明るい方がよいが、そのぶん高価でレンズがでかい
- 「撮影最短距離」:コンパクトデジカメはレンズ前何センチで測るが、一眼レフはボディ内の「撮像素子の位置」から何センチで記述するため、数字は大きめになる。一般にマクロレンズじゃない限り、コンパクトデジカメほどは近寄れない
- 「重さ」:いいレンズほど大きくて重くなる。エントリー向けデジタル一眼レフのレンズキットに付いてくるレンズはもっとも軽い部類である。重いレンズで凝った写真を撮るか、軽いレンズで気軽にスナップを撮るかは結構大事
- 「手ブレ補正」:ニコンは「VR」、キヤノンは「IS」、シグマは「OS」とレンズ名に入っていれば手ブレ補正機構付き
- 「価格」:一番大事なのが価格だが、やはり安いレンズと高いレンズではそれなりの差がある。シグマなどレンズ専業メーカーのものの方が店頭価格は安い。プロ向けのハイエンドレンズを買う必要はないが、あまり安いのもね
という感じだ。ほしいレンズがあるけれども、予算が……という場合は中古を狙うのも手。
デジタル一眼レフを買ったら、せめて3本くらいはレンズを揃えて、それぞれの違いを楽しみたい。
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