官能的なポータブルプレーヤー「iPod touch」――Wi-Fi接続編:レビュー(5/5 ページ)
iPod touchの「タッチパネル」に次ぐ特徴はもちろん「Wi-Fi」対応だ。さっそくインターネットに接続して楽しんでみよう。
iPod touchはPDAではなくiPodである
つまるところ、今までのiPod(というかいわゆるポータブルメディアプレイヤー)は「家であらかじめ用意しておいたコンテンツをiTunesから転送して鑑賞する」ものだった。そこに「それ以外のコンテンツでも無線LAN環境があれば楽しめるようにしました」のがiPod touchである、と考えていい。まあ、あまり余計な期待をしてはいけないということだ。素直にでかくてきれいな液晶と指ですりすりする快感を楽しみましょう、と。
PDA的に使おうと思うと何かと不便だし、SafariはWebブラウズだけでファイルのアップロードもできないのだから。
でもポテンシャルはとても高い。現時点でも「技術的にはできるのにわざと未搭載の機能」があるのはiPhoneと見比べても明らかだし、2008年からiPod touch/iPhone用のSDK(開発ツールキット)が提供されると発表されたため、さまざまなiPod touch用アプリが登場するはずだ。いつしかホーム画面がアイコンで埋まることになるだろう。
この辺は、アップルがiPod touchをどう育てていくかにかかっており、個人的には用途が広がる方向で期待している。
iPod touchのメモリ容量は8Gバイトと16Gバイトで、iPod classicのような大容量モデルは用意されなかったが、それも「classic」がライブラリにある音楽を全部持ち歩く、というコンセプトに対し、iPod touchは大画面のiPod nanoプラス「それで物足りないときはオンラインでも楽しんでね」ってコンセプトと思えばいい。
その分薄く軽いことを評価したい。Wi-Fiをあまり使わないにしても、この大画面での動画視聴や写真鑑賞はかなり快適。わたしはiPod touchにしたおかげで電車の中でミュージックビデオを楽しむ回数が増えた。さらに簡易Webブラウズマシンとして家の中でも(テレビを見ながらちょっと調べ物をしたいときとか)意外に重宝したりするし、公衆無線LANサービスに入っていたらちょっとした時間にSafariでメールチェックしたりニュースを読んだりもできる。
PDA的な機能は将来に期待ってことにしてもかなり秀逸なアイテムである。
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