「REGZA」で録画した番組をBlu-rayへ? アイ・オーのホームサーバ戦略(2/2 ページ)
アイ・オー・データ機器の「HVL4-G」は、東芝“REGZA”「ZH500/ZV500」シリーズで録画した番組をムーブできるホームサーバだ。容易にファームウェアアップデートできるため、今後の機能追加にも期待できる。製品の詳細と今後の展開を聞いた。
――再生に関しては、東芝以外の製品でも可能ですか
そうですね。DTCP-IP 1.1対応のテレビは他社にもあり、弊社でもソニーさんの「BRAVIA」での動作を確認しました。PCでもDTCP-IP v1.1を搭載している機種がいくつかありますので、今後動作確認を行い、順次Webで情報を公開していくつもりです。
――筐体の前後にUSBポートがありますが、HDDを増設できるのでしょうか
デジタル放送録画用のHDD増設は考慮していません。
このUSBポートは、ベースになったLANDISK Homeから継承したもので、PCなどで作成した著作権情報のないコンテンツを配信するDLNAガイドライン1.0相当の機能を使えます。例えばUSBメモリや外付けHDD、デジカメなどを接続して、中にあるMPEGやWMV、JPEG、MP3などのファイルをネットワーク内で共有できます。
夏にファームウェアアップデートを予定
――REGZAからのムーブ手順を教えてください
REGZAの録画リストを表示してムーブしたい番組を選び、ムーブ先として「LAN-S」アイコンの付いたHVL4-Gを選択するだけです。あとは確認画面で「はい」を押せば、ムーブが開始されます。
――他社のレコーダー製品などからムーブインできるようになる可能性はありますか?
現在のDLNAガイドライン(1.5)にはムーブに関する規定がありません。近い将来、ネットワーク経由のムーブもDLNAに盛り込まれる見通しですが、当面はREGZA「ZH500/ZV500」シリーズとHVL4-Gだけの機能ということになります。ただ、われわれとしてはHVL4-Gの機能を他の家電製品にも水平展開したいと考えています。
――逆にHVL4-Gからほかの機器に対してムーブアウト、あるいはダビング(ダビング10実施後)することはできませんか? レコーダーやPCを使って録画番組をBlu-ray Discなどに書き出せると、REGZAユーザーには大きなメリットになります
それも検討しています。HVL4-Gは、容易にファームウェアアップデートできる機能を持っており、「ダビング10」への対応時には少なくともほかのHVL4-Gへのムーブアウトを可能にするつもりです。REGZA以外の機器からムーブインもアップデートに含めたいですね。
PCに持っていってBlu-ray Discに書き出す方法ですが、そのためにはまず、PCとHVL4-G間でデジタルコンテンツがムーブできるようになる必要があります。この点については近い将来、PC側で機能提供されるものと思っていますので、それに向けてHVL4-G側もコンテンツがムーブできるように機能追加していきます。
ほかにも、より便利にメディアサーバとして使える機能を実装したいと考えています。例えばLANDISK Homeシリーズに搭載している「フォトアルバム機能」なども盛り込めるといいですね。これらの機能につきましてはファームウェアアップデートで提供できれば、と考えていますので、ご期待いただければと思います。
――将来の機能追加は既定路線ということですね
そうです。出荷時のファームウェアは“必要最低限のもの”と捉えてください。
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