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究極のアメコミ――「ウォッチメン」本山由樹子の新作劇場

「300」のザック・スナイダー監督が傑作グラフィック・ノベルを原作に忠実に映画化!ウォッチメンの世界観を満喫できる特典ディスク付き。

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ウォッチメン ブルーレイ スペシャル・コレクターズ・エディション(Blu-ray Disc)

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 「ドーン・オブ・ザ・デッド」「300<スリーハンドレッド>」で知られるザック・スナイダー監督最新作「ウォッチメン」が9月11日にBlu-ray Disc化。

 2枚組の「ブルーレイ スペシャル・コレクターズ・エディション」(4935円)と3枚組の「BDコレクターズ・バージョン」(7035円)の2バージョンを用意。スペシャル・コレクターズ・エディションの特典ディスクには原作グラフィック・ノベルの魅力を伝える「コミックを変えたコミック」、製作者がハイテクノロジーを駆使した映画について語る「空想世界のテクノロジー」、「現実世界のスーパー・ヒーロー」、メイキング集「ビデオ・ジャーナル」(人気キャラのマスクのデザインを探求する「ロールシャッハのマスク」など)、1970年代のフェイク・ニュース「NBSニュース」、マイ・ケミカル・ロマンスがボブ・ディランの名曲「廃墟の街」をカバーしたミュージックビデオ(撮影はスナイダー監督)など約115分を収録している。

 コレクターズ・バージョンには、さらにもう1枚のDVD「Watchmen:Tales of the Black Freighter」が付く。原作にも登場する架空のコミックを短編アニメ化した「黒の船〜海賊船ブラック・フレイターの物語」(もちろんスナイダーが演出)や、初代ナイトオウルへの架空のインタビュー番組「“カルペパー・ミニット”ナイトオウル 自伝“仮面の下で”を語る」など約113分を収め、凝りに凝ったウォッチメンの世界観を満喫できる内容となっている。

 第2次大戦後、ニクソン大統領が再選を続け、ソ連との冷戦が続く“もうひとつのアメリカ”。人々を見守るという使命で、ウォッチメンと呼ばれる6人のスーパー・ヒーローたちがさまざまな歴史的事件に介在し、活躍してきた。やがて、ウォッチメンのひとりであるコメディアン(ジェフリー・ディーン・モーガン)が高層アパートから突き落とされて殺害される。かつての仲間であるロールシャッハ(ジャッキー・アール・ヘイリー)は、この事件を不審に思い、独自に調査を開始、元ウォッチメンたちと再会し、彼らの命が狙われていることを察知するが……。

 原作はSF界最高の名誉ヒューゴ賞をグラフィック・ノベルとして唯一受賞し、タイム誌の「20世紀の長編小説ベスト100」にも選ばれた、アメコミの金字塔として名高い作品。スナイダー監督は、この敷居の高い原作を忠実に映像化。一筋縄ではいかない複雑な人間関係、過激なラブシーン、スタイリッシュなビジュアルなど見どころは多数。哲学的なのにアホくさくもあり、よくよく考えればコスプレしたおじちゃんとおばちゃんの集団だけど、それぞれのキャラがしっかりしていて、162分、なんだかんだで見られてしまう面白さ。

 かなりヒネくれた作りで説明不足な部分があるので、BDで繰り返し見るには最適なタイトルではないでしょうか。

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