木のぬくもりを感じる自作照明キット「輪重ね」:夏休みの工作特集(1)(2/2 ページ)
加賀谷木材の木工工作キット「輪重ね(わがさね)」は、薄い木の板を使った気品のあるラウンドフォルムが魅力。低価格ながらもデザイン性の高いこのライトを部屋に置き、木のぬくもりを感じる暖かな光を楽しんでみよう。
そのあとはいよいよシェードの作成だ。2枚の経木を折り曲げて両端に木工用ボンドを塗り、貼り合わせて輪にした状態で洗濯バサミを固定する。このとき経木は張力で真っ直ぐの状態に戻ろうとするので、輪は楕円形になりやすい。ここでなるべくきれいな真円になるように形を整えるのがコツだ。ただ、あまり強く曲げようとすると折れる可能性もあるので、うまく力を加減する必要がある。
2枚貼り合わせた経木の輪を4組作り、乾くまで念入りに固定しておく。乾いたら小さなスペーサー(取り付け中間部品)を1段につき4個使って輪を重ねていく。スペーサーは溝が太いものと細いものの2種類があり、経木を貼り合わせた部分は厚みがあるので、この部分には溝が太いほうを使う。このとき、輪の継ぎ目やスペーサーの位置を上下でそろえたほうが美しいだろう。
シェード部分が完成したら、今度は架台にソケットを取り付ける。ソケットの取り付けネジを回すには精密ドライバーが必要だ。ソケットを取り付けたらコードストッパーで固定し、架台の溝にコードをはめる。あとは電球を取り付けて、最後にシェードを架台に取り付ければ完成だ。
輪のすき間から漏れる光が作るしま模様の影
点灯させてみると、柔らかい光が部屋に広がった。木が薄いのでランプの光が適度に透過し、黄色味を帯びた暖かい照明となる。25ワットの白熱灯ということで明るさにはあまり期待していなかったが、輪と輪のすき間から光が漏れるだけでなく、上部が開いているためそれほど暗くは感じなかった。
この輪と輪の間にある隙間のために、壁に映る影がしま模様になり、これが面白い効果となっている。値段を考えれば十分満足できる仕上がりだと思う。
組み立て前の経木はとても薄く、きゃしゃな感じを受けたが、いざ力を入れるとしなやかに曲がり、なかなか腰があった。もちろん丁寧に扱うにこしたことはないが、ワタクシのような不器用な人間が無事に作り通せたのだから、それほど神経質にならなくても失敗することはないと思う。
木工工作キットというと玩具を連想する人も多いと思うが、このような実用的なキットも作っていて楽しいし、満足感も味わえる。暑い夏の夜は童心に返ってひさしぶりに工作に挑戦してみてはいかがだろうか。
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