大人が楽しい浮遊系トイ「X-Flyer」:クリスマス玩具特集その4(2/2 ページ)
バンダイが販売する「X-Flyer」(エックスフライヤー)は、プロペラの回転で浮き上がる“ホバリングトイ”。不思議な浮遊感と、体を使って操る奇妙な操作感を体験してみた。
広い場所で遊びましょう
X-Flyerには、「スタートアップ・プロセス」という、いわば起動時の儀式がある。スイッチをオンにすると、プロペラが勢いよく回転を始め、手を離すと一度上昇してから、ゆっくり下降し、再度上昇して静止するのだ。これは、ホバリングの高度を設定するためのもので、2度目に上昇した後で遊び始めることができる。
X-Flyerの下に手を差し出すと、モーターが回転を増して上昇を始める。もちろん手に限らず、足でも胸でも肩でもいいが、うまく操ろうとすると、意外と体力を使うため、エクササイズ代わりにもなりそうだ。このあたりは、発表会記事の動画でも確認してほしい(→触れずに操るホバリングトイ「X-Flyer」)。
X-Flyerの動作は上下が基本だが、上部のスティックを持って角度(10〜30度)を付けて前方に投げると、ブーメランのように戻ってくるのが面白い。また2人でキャッチボールのようにパスしあうこともできたりと、実はなかなか遊びがいがある飛行物体だ。階段のある場所なら、上と下でキャッチボールするなど、遊び方に幅が——いや“高さ”がでるだろう。
X-Flyerは、一度上昇すると2メートルくらいは上がるため、遊ぶ場所の天井は高いほうがいい。説明書には、最小でもタテヨコ4メートル、高さ3メートルの場所で遊んでくださいと書いてある。もっとも日本の住宅事情では、吹き抜けでもない限り、天井高2.5メートルもあれば高いほう。なかなか理想的な環境を手に入れるのは難しい。
ただ、モーターが回転を上げた瞬間に手を引っ込めれば高度はさほど変わらず、狭い室内でも天井にぶつからないようにコントロールできる。その加減を見極めるのも楽しいのだが、ポイントになるのはバッテリーだった。
充電直後は元気が良すぎて天井に張り付いてしまいがち。さらに障害物にぶつかってコントロール不能に陥ると、室内のあらゆるものにぶつかりまくったりするので、天井の低い場所ならブーメランやキャッチボールで遊ぶのがオススメだ。
なお、上昇しすぎてX-Flyerが天井にくっついてしまったり、ひっくり返って床であばれだした場合には、充電器のスイッチを「オン」状態でX-Flyerに向け、側面にある「ストップボタン」を押すと、X-Flyerのプロペラが停止する。なるほど、充電器に赤外線送出部があったので不思議に思っていたが、非常時の停止ボタンだったのかと納得した。
一方、バッテリーが少し弱ってくると、適度な高さでホバリングが楽しめる。一定の高度で空中に静止しているX-Flyerを見ていると、ちょっと不思議な気分だ。R/C飛行機などが好きな人なら、一度は「UFOのようなラジコンがほしい」と思ったことはなかっただろうか。技術の進歩でいずれ可能になると想像はできても、それが5000円を切る玩具として目の前に浮いているとなると、妙に感慨深い。
前述の通り、X-Flyerは15歳未満お断りの“オトナの玩具”である。今回はクリスマス玩具特集の1つとして取り上げたが、子どものプレゼントにするより、やはり年末年始にオトナ同士で遊ぶほうが合っていると思う。バッテリー駆動時間が約4分と短く、充電には30分もかかってしまうのが難点だが、実は体力的にちょうど良いかもしれないと思ったアラフォー記者であった。
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