今年は全部4K、JVCがD-ILAプロジェクター3機種を発表:63万円から(2/2 ページ)
JVCケンウッドは、4Kおよび3D表示に対応したホームシアター向けプロジェクター3機種を11月下旬に発売する。
また、入力されたコンテンツ個々の映像特性に合わせて処理を行うため、4Kアップスケール用プロファイルを5種類(フィルム、高解像度、HD、SD、ダイナミック)に増やした。例えば、もとがフィルム撮影の映画BDなら「フィルム」、RedOne撮影など4Kカメラなら「高解像度」、古めのBDなどには「HD」が適している。なお、「オフ」というプロファイルもあり、選択すると2K表示になるため、アップスケールおよび映像処理の効果が分かりやすい。
光学エンジンの改良により、上位モデルはそれぞれ13万:1、9万:1にコントラストを向上(DLR-X55Rはベースモデルと同じ5万:1)。また上位2モデルはAdbe RGBに対応して色空間を拡大したほか、光源には超高圧水銀ランプを使いながら、色フィルターと映像処理を合わせてキセノンランプに近い色温度設定を用意。さらに経年変化などによる色バランスのズレなどを自動的に補正する「オートキャリブレーション」を搭載している。
「もともと上位機DLA-90Rのみ対応していた機能だが、ユーザーの要望が多く、今年春にはDLA-70Rの有料アップグレードを提供した(→関連記事)。今回は最初から上位2モデルが対応する」(同社)。
無線方式の3Dメガネ、スマホ対応
フレームシーケンシャル方式の3D表示は、明るさを約20%アップ。従来通り2K表示となるが、映像回路の見直しによってクロストークを軽減したほか、Multiple Pixel Controlの進化で精細感をアップ。「4Kにはならないが、かなり精細感は増した」(同社)。THXの「THX 3Dディスプレイ規格」認証も取得済みだ。
オプションの3Dメガネ&エミッターは、新たにRF方式を採用した。3Dメガネの「PK-AG3」は1万5750円、シンクロエミッター「PK-EM2」は1万500円でプロジェクターと同時に発売予定。なお、PK-EM2はプロジェクターの背面シンクロ端子に挿すだけで利用できる。
このほかJVCでは、スマートフォン向けのリモコンアプリ「D-ILA Remote」をユーザー向けに提供することも明らかにした。画面にOSDを表示させなくても画質調整が行えるほか、付属リモコンにはないキーもアサイン可能。赤外線と異なり指向性もないため、利便性は大幅に向上するという。「ほかのAV機器では一般的になっているが、(本体と使う人の間に距離のある)プロジェクターにこそ必要な機能だと思う」(同社)。
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