定番スピーカーはどう変わった? JBL「CONTROL ONE」を聴く:野村ケンジのぶらんにゅ〜AV Review(2/2 ページ)
久々のリニューアルが行われたJBL「CONTROL ONE」。先代に当たる「Control 1Xreme」も一緒に借用し、両者を比較してみた。
確かに、本体下側を見ると、「Control 1Xreme」まであったMTC-201ブラケットを引っかける溝がなくなっている。いま現在MTC-201ブラケットで「Control 1」を固定している人が、「Control ONE」とトレードする際には多少手間がかかるかもしれないが、新しいブラケットが付属しているので、不満に思うことはまずないだろう。逆に、付属ブラケット取付部は、カメラピッチ(1/4ー20)のねじ穴を採用しているため、防犯カメラ用の取付金具など、市販のブラケットを流用することもできる。こういった配慮はありがたい。
デスクトップの設置については、155(幅)×139(奥行き)×228(高さ)ミリというコンパクトなボディのため、全く問題がない。PCオーディオとは、かなり相性の良いスピーカーといえる。
先代と比較してみよう
今回の試聴では、「Control ONE」とともに、先代に当たる「Control 1Xreme」も一緒に借用して両者を比較した。先に「Control 1Xreme」から試聴したのだが、その音はメリハリが良く印象的で、それでいて絶妙な帯域バランスと正確な音色表現を持ち合わせ、音楽をまとまりよく聴かせてくれる。確かに、解像度感やフォーカス感は最新の製品に劣るかもしれないが、これだけ聴くと、これをどう改良する必要があるのだろう、というくらい完璧なまとまりに感じてしまう。
しかし、「Control ONE」に交換して驚いた。鮮度感が高く、ダイレクト感も格段に増した、さらにヌケの良い音が聴こえてきたのだ。能率的にも数dB良くなっているのか、表現も一段とダイナミックになっている。しかも高域に関しては、「Control ONE」らしいキレの良さを残しつつも、Jポップなどを聴くとたまに気になることがあった鋭すぎる印象、痛々しさがだいぶ解消されている。それでいて解像度感は確実に高まっているので、素晴らしいかぎり。こういった「Control ONE」ならではの個性を活かすアップグレードならば、大歓迎だ。「Control ONE」は、歴代の「Control ONE」のなかで、最高峰のモデルだと断言しよう。
音質評価 | |
---|---|
解像度感 | (粗い−−○−−きめ細かい) |
空間表現 | (ナロー−−−○−ワイド) |
帯域バランス | (低域強調−−○−−フラット) |
音色傾向 | (迫力重視−○−−−質感重視) |
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