JVCがポータブルヘッドフォンアンプの試作機を公開:iPhoneからのハイレゾ音源伝送も可能に?
JVCケンウッドは、同社初となるポータブルヘッドフォンアンプ試作機を公開した。ハイレゾ音源に対応したDACを搭載し、独自のK2テクノロジーを内蔵する注目機だ。発売は5月になる予定。
JVCケンウッドは1月28日、ハイレゾ再生対応のウッドコーンオーディオシステムやカナル型イヤフォン「ウッドシリーズ」の新製品発表会を開催した。この席上、かねてより開発を表明していたポータブルヘッドフォンアンプの試作機も公開し、一部の仕様が明らかになった。
試作機は、アルミ製のボディーに小豆色に近い高級感のあるカラーリングが施されたもの。昨年末の「ポタフェス」などで展示したモックアップはカラフルなカラーバリエーションを用意していたのに対し、大人っぽい雰囲気に変わった。カジュアル路線から高級路線へシフトした可能性もありそうだ。
明らかになっている仕様は、まず「ハイレゾ音源に対応したDACを搭載」(同社)すること。そして独自のK2テクノロジーを内蔵し、CDソースなどもアップサンプリング&ビット拡張でハイレゾ相当の情報量にして再生できること。K2テクノロジーは、背面のスライドスイッチで手軽にオン/オフが可能だ。
基板は小さいながらもデジタル回路とアナログ回路、USB/電源部を明確にセパレートした回路レイアウトを採用。その隅に搭載されていたK2処理チップは、ウッドコーンオーディオシステムなどに採用されているものと同じだ。
フロントパネルのUSB端子により、PCからのハイレゾ音源再生およびiPod/iPhoneのデジタル接続を可能にする。DSDファイルへの対応については「検討中」だ。
また非公式ながら、USB接続したiOS端末がホストとなってハイレゾ音源を送出し、外部DACで再生する方式も使えるようになる見込みだ。これは、iriverの「AK10」が実現した手法で、対応アプリや外部DACが必要になるものの、iPhoneをハイレゾ再生機として活用できるメリットは大きい。対応アプリとしては、オンキヨーの「HFプレーヤー」などがある(なお、今のところアップルはこの使い方を正式サポートしていない)。
入力端子は、iPod(USB)、PC(USB)、LINE(3.5ミリステレオミニ)、光デジタル。出力はヘッドフォン端子のみ。JVCでは、このポータブルヘッドフォンアンプを5月に発売する計画だ。価格や重量、バッテリー容量などの詳細は未定としている。
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