カスタマイズできる電流帰還式ポータブルヘッドフォンアンプ、ビット・トレード・ワンが発売:6種類の抵抗が付属
ビット・トレード・ワンは、電流帰還式のポータブルヘッドフォンアンプ「AD00032」を2月7日に発売する。使用するヘッドフォンに合わせて抵抗の差し替えが可能だ。
ビット・トレード・ワンは2月5日、電流帰還式のポータブルヘッドフォンアンプ「AD00032」を発表した。昨年発売したキット製品「AD00031」をベースに、部品をオーディオグレードに変更するなどの品質向上を図った完成品。2月7日にオープン価格で発売する予定だ。店頭では1万5900円(税抜き)になる見込み。
電流帰還式のアンプは、すべての周波数に渡って一定の出力を維持できるのがメリットだ。同社では「ヘッドフォンの公称インピーダンス値は、最低インピーダンスを表示しているに過ぎない。このため一般的な電圧駆動式アンプでは低音と高音でインピーダンスが高くなってしまい、本来の出力がなされない傾向がある」と指摘する。対して同社が開発した電流帰還式アンプ技術「LIIE」(Load Impedance Independent Engine Technology)では、ヘッドフォンに流れる電流をセンシング抵抗によって感知してフィードバック。ヘッドフォンにかかる電力を一定に制御してインピーダンス変動の影響を排除できるという。
さらに使用するヘッドフォンに合わせて抵抗を差し替えたり、オペアンプを交換するといったカスタマイズも可能。製品には2オーム、3.9オーム、8.2オーム、15オーム、33オーム、62オームの抵抗が付属しており、公称インピーダンスで16オームから600オームに至るヘッドフォンをカバーできるという。なお、オペアンプ交換についてはメーカー保証の対象外となる。
また、ポップノイズの原因にもなるカップリングコンデンサーを出力回路から排除。電源には単四形乾電池4本を使用し、±3ボルトと正電圧と負電圧を用いて駆動、グラウンドレベルを基準に出力することで低音域における信号減衰を防ぐという。なお、駆動時間については、「1日約5時間の使用で約30日間は電池交換が不要」としている。
本体サイズは、ボリューム部分を除いて70(幅)×114(長さ)×20(厚さ)ミリ。重量は147グラム(電池含まず)。3.5ミリステレオミニケーブル、上記の調整用抵抗6セットなどが付属する。
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