ふとん掃除でガチ比較! レイコップ vs. ダイソン(3/4 ページ)
ふとんをきれいな状態に保つための“普段使い”を前提として、「ふとんクリーナー」の代表格であるレイコップとダイソンの掃除機を比較。その威力と使い勝手を検証していこう。
次に、場所を入れ替えて掃除する。競合機種が取り残したゴミを取るという意地悪な実験だが、これは検証の公平性を担保する意味もある。同じふとんでも、もともと場所によってゴミの量に違いがあったのでは? という疑問も当然出てくるからだ。
結果は写真の通り。1回目にレイコップRSで掃除した場所からDC61はけっこうな量のゴミをとった。しかも黒っぽい色をしているため、やはりDC61は“レイコップRSが取れないゴミもとれる”ことは間違いなさそうだ。一方のレイコップRSも少量ながらゴミをとることはできたが、やはり白い繊維質のゴミが中心だった。
一往復で吸引力をチェック
ここまで取れるゴミの量が違うと、実際にどんな風に吸い込んでいるかを見たくなる。そこでハウスダストを模した重曹の粉をふとんの上に丸くまき、その上にシーツをかぶせて上から掃除機を1往復だけかけてみた。吸引力が強ければ、しっかりとラインが描かれるはず。今回はレイコップLITEにも参戦してもらう。
掃除機を動かし、慎重にシーツをめくった結果が下の写真だ。左からDC61、レイコップRS、レイコップLITE。ヘッドが通過した部分の輪郭がもっともキレイに残ったのはDC61で、レイコップRSは少し輪郭が不鮮明ではあるものの、同じくキレイな線になっている。
一方のレイコップLITEは、掃除機を動かした後が分かりにくい。もちろんダストカップを見れば重曹をたくさん吸い込んでいるのは分かるのだが、きれいな輪郭は残せなかった。
要因の1つはフィルター詰まりかもしれない。レイコップは、ダイソンのサイクロンのようなフィルターの前でゴミを分離する機能は持っていないため、ダストボックス部のフィルターが目詰まりしてしまうと、空気の通り道が塞がれて吸引力が下がる。実際にフィルターを見てみると、確かに白い粉がまんべんなく付いていた。
もちろん普通の掃除なら1回で目詰まりを起こすほどのゴミがとれるケースは希だが、例えばダストカップやフィルターのゴミをあまり処理しない人もいる。メンテナンスをサボると、吸引力の下がった状態で使い続けているといったことになりかねないということだ。とくにレイコップはダストカップごと水洗いできる仕様になっているので、こまめに洗いたい。
まとめ
ふとん専用クリーナーをうたうレイコップは、掃除中の操作性の良さが際立った。ふとんに吸い付かず、適度な重量で女性の力でもスムーズに動かすことができるのはありがたい。ただ、そうした操作性を軸にバランスをとった結果、吸引力ではダイソンDC61の後塵を拝す結果になった。日頃のふとん掃除には便利だが、例えばアレルギー症状に悩まされているご家庭にどちらをオススメするかといえば、多少ふとんに吸い付いても多くのゴミがとれる方だ。
また、レイコップは掃除方法にも少し疑問が残る。例えば底面にある紫外線ランプ。殺菌紫外線と呼ばれるUV-C自体は、業務用殺菌灯などにも幅広く使われている効果の高いものだ。しかし、低い照度で殺菌率を上げるには、ある程度の時間が必要になるのが普通だ(殺菌線量=殺菌線照度×照射時間)。説明書にある「10秒で1往復」という掃除方法では1カ所にUV-Cが当たる時間はごくわずか。除菌効果を本当に活かせているのだろうか。そもそも、UVランプ出力8ワットの「RS-300」と同6ワットの「RE-100」の使用方法が同じでいいのか? という疑問もわく。
一方のダイソンDC61は、やはり汎用ハンディー掃除機という点でハンデはあった。ふとんに吸い付くことや駆動時の音の大きさは、使う人の工夫でクリアするしかない。ふとんを手で押さえたり、ふとん掃除は昼間に行うといった配慮は必要だろう。他方、コードレスの手軽さは、ふとん掃除でもかなり有効で、さらにツール(ヘッド部分のこと)を交換すれば、さまざまな場所を掃除できる。ハンデは同時にメリットにもなっている。
レイコップRS | レイコップLITE | ダイソンDC61 | |
---|---|---|---|
本体重量 | × | ○ | ○ |
操作性 | ◎ | ◎ | ○ |
吸引力 | ○ | △ | ◎ |
静粛性 | ○ | ◎ | × |
汎用性 | × | × | ○ |
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