2016年はUltra HD Blu-ray離陸の年に――各映画スタジオが発売するタイトル
米Warner Bros.は、2016年中に35を超えるUltra HD Blu-ray Dsicタイトルをリリースする方針を明らかにした。既に発表しているSony Picturesや21世紀FOXのと合わせ、年内に50近いタイトルが発売されることになる。
米Warner Bros.は2015年12月29日、2016年中に35を超えるUltra HD Blu-ray Dsic(以下、UHD BD)タイトルをリリースする方針を明らかにした。既に発表しているSony Picturesや21世紀FOXのタイトルを合わせ、年内に北米市場では50近いUHD BDタイトルが発売されることになる。
UHD BDは、現行Blu-ray Discと同じ直径12センチながら、4K解像度(3840×2160ピクセル)と最大60fpsのフレームレート、広色域の「BT.2020」、HDR(ハイ・ダイナミックレンジ)などの新技術を盛り込んだ新しいパッケージメディア。2014年から規格策定が進み、2015年の6月に規格策定が完了した。同年8月にはライセンスを開始していたが、2015年中に発売できた再生機器はパナソニック「DMZ-UZ1」のみ。対応タイトルは、韓国Samsungが欧米市場で発売予定のUHD BDプレイヤーを待っている状態だ。
Warnerはまず、「Mad Max: Fury Road」(邦題:マッドマックス 怒りのデス・ロード)、「San Andreas」(邦題:カリフォルニア・ダウン)、「The Lego Movie」(邦題:LEGOムービー)、「pan」(邦題:PAN ネバーランド、夢のはじまり)の4タイトルをリリース予定。さらに2016年の年末までに「Man of Steel」(邦題:マン・オブ・スティール)など35作品以上を準備しているという。これらのタイトルでは、「真の没入型ホームシアター体験のため」(同社)にHDR(ハイ・ダイナミックレンジ)やDolby Atmosを採用する。同社のRon Sanders社長は、「Ultra HD(4K)とHDRは、ホーム・エンターテインメントにおける次の最もエキサイティングな進歩だ。Warner Bros.は、新作および膨大なカタログ(過去作品)の両方から幅広いタイトルのリリースに取り組む」としている。
一方、米Sony Pictures Home Entertainment (SPHE)も2016年中に「The Amazing Spider-Man 2」(邦題:アメイジング・スパイダーマン2)、「Salt」(邦題:ソルト)、「Hancock」(邦題:ハンコック)、「Chappie」(邦題:チャッピー)、「Pineapple Express」(邦題:スモーキング・ハイ)、「The Smurfs 2」(スマーフ2 アイドル救出大作戦!)といったUHD BDタイトルをリリースすると表明済み。21世紀FOXも2015年9月にベルリンで開催されたコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2015」でサムスンとのパートナーシップおよび「Kingsman: The Secret Service」(邦題:キングスマン)、「X-Men: Days of Future Past,」(邦題:X-MEN:フューチャー&パスト)、「Exodus: Gods and Kings」(邦題:エクソダス:神と王)、「Life of Pi」(邦題:ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日)、「Fantastic Four.」(邦題:ファンタスティック・フォー)といったタイトルをリリースすると発表している。
サムスンのUHD BDプレイヤー発売が遅れたこともあり、当初の見通しから大きく後ろにずれこんだUHD BDのローンチ。しかし、年内に少なくとも46のタイトルが北米市場で発売されることになった。2016年はいよいよUHD BDの“離陸の年”となりそうだ。
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