Mick沢口氏が「MQA」を採用した理由――UNAMASレーベルからMQAエンコードの10タイトルが登場
UNAMASレーベルからMQAエンコードした10アルバムが登場する。レコーディング・エンジニアのMick沢口氏は、海外での楽曲配信を視野に入れてMQAを採用したようだ。
英MQAは7月11日、音質にこだわったタイトルで知られるUNAMASレーベルからMQAエンコードしたアルバムが登場し、e-onkyo musicで配信を行うと発表した。UNAMAS弦楽五重奏によるシューベルトの「死と乙女」、深水洋の「Everything for Drums」など10タイトルを7月15日に発売する。価格は各3000円。
MQA(Master Quality Authenticated) は、英Meridian Audioが開発したロスレス・オーディオの新たなコーディング技術。音質に対する独自のアプローチと圧縮効率の高さが特徴で、UNAMASレーベルを主催するレコーディング・エンジニアのMick沢口氏は、MQAについて、「2つの大きなメリットを持っている」と指摘する。
「まず、楽器の音色再現に重要なファクターである時間領域での解像度=インパルス・レスポンスが極めて高いということ。第2は高音質と低転送レートが見事にバランスしていること」(沢口氏)。日本国内では高速なネット環境が整備されているため大きな問題にはならないが、海外ではいまだに遅い回線網が一般的。このためMQAは主に海外での配信事業において「大きな恩恵になる」という。
なお、現状でMQAを再生できるデバイスは、オンキヨーブランドのポータブルオーディオプレーヤー「DP-X1」、およびパイオニアブランドの「XDP-100R」、Meridianの据え置き型DAC「PHA-1」などに限られる。
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