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自撮りに最適、ほわほわんなポートレートも撮れちゃう超広角コンデジ、カシオ「ZR4000」(2/3 ページ)

コンデジは生き延びるためにセンサーサイズを大きくしたり、ズーム倍率を上げたりしているが、カシオ計算機が面白いアプローチを仕掛けてきた。望遠ではなく広角に振ってきたのだ。

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撮ったらスマホへ自動転送

 もちろん広角だけじゃない。望遠端は95mm相当とそれなりに寄れる。

 広角端でF2.7の開放F値も望遠端ではF6.4とぐっと落ちるので感度は上がりやすいのだが、95mmあればポートレート的にも日常のちょっとした撮影にも問題なかろう。

 センサーは最近は採用例が少なくなった1/1.7型の1200万画素。普及型の1/2.3型に比べると一回り大きく画素数も抑えられているので、普及型コンデジに比べると画質はずっといい。しかもカシオのHiSpeed EXILIMなので「プレミアムオート」がかなりプレミアムなのである。

 逆光とみれば自動的にHDRがかかるし、シャドウ部は持ち上げてくれるし、青空は青く撮ってくれるし、人をみつけたら美肌処理かけてくれるし、夜景とみたら連写+合成できれいにおさめてくれる。しかもAFも速いし手ブレも強力だ。

 そしてモニターはチルト式である。


モニターは一方向のみであるがチルトするので撮りやすいアングルで撮れる

モニターを開いてローアングル広角。こんな逆光時でも自動的にHDRがかかって空を生かしつつ花も明るく撮ってくれる。これは秀逸。19mm相当 1/400秒 F6.9 ISO80

 これらの機能はオンオフできるのであるが、見栄えするきれいな写真をさくっと撮ってくれるカメラと思って楽しむのがよいかと思う。プレミアムオート時でも露出補正をかけて好みを反映できるのもよい点だ。

 不満はAF。精度や速度ではなく、プレミアムオート時は測距点がカメラ任せになっちゃうことだ。ときどき「撮りたいのはそこじゃない」といいたいので、そんなときタッチAF対応や、中央一点に一時的に切り替わるなどの対応をしてほしい。

 バッテリーの持ちは約430枚と非常によく、USB充電もできる。そういう意味でも十分遊べるカメラだ。

 撮影したらその写真はスマホで楽しむのである。

 自動転送をオンにし、スマホとBluetoothで常時接続しておけば、新しく写真を撮ったとたん、Bluetoothを通してスマホに連絡がいってカメラ側のWi-Fiが起動し、スマホ側がその連絡をうけてWi-Fiでカメラにつなぎ、Wi-Fiを使って写真を転送するという技である。


背面。Wi-Fiボタンを押すと転送画面になるが自動転送時は気にしなくてよい。画面上に「AUTO」と書いてあるアイコンが表示されているのは自動転送がオンになっている印

iOS用EXILIM Connectの画面。手をつないでいるアイコンはカメラとのペアリングが為されている状態。カメラアイコンが赤くなっているのはWi-Fiでつながれている状態を示す。こうなると自動的に撮った写真が転送される

 デジカメで撮った写真が気がついたらスマホに入ってたというわけで、撮った写真をさくっとスマホの大画面で見たりSNSでシェアしたり、一緒にいる友達にあげたりできる。スマホ時代を生き抜くコンデジには欠かせないアイデア。

 ただ、使ってみると、すんなり転送されてるときもあれば、何時間も前の写真で滞っていることもある。ときどきスマホを立ち上げて手動でつなぎなおしてやるといいのだが、もうちょっと安定して動作してほしいところだ。

 ともあれ、スマホ時代にうまく合致した面白い超広角コンデジである。画質も悪くないので、自撮りしたい人や仲間が多いリア充な人のみならず、広角で状況を記録したい人にもおすすめ。とにかくよく遊びに行く人は持ってると楽しめる。

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