TFT【てぃーえふてぃー】

【国内記事】

2001年2月19日更新

　TFT（Thin Film Transistor）は，画素となる1つひとつの素子をON/OFFする，アクティブマトリックス方式と呼ばれるものの1つ。単純マトリックス方式に比べ表示のレスポンスが速く，コントラストにも優れていることから特に動画の再生に向いている。現在，ノートパソコンを中心として多くの製品に使われている。

　アクティブマトリックスに使われるアクティブ素子には，TFTのほかにMIM（Metal Insulator Metal）がある。MIMは"金属−絶縁物−金属"で構成された非直線素子で，DSTNよりも美しい発色が得られる。TFTはMIMに比べると，コストは高いがスイッチング速度が速いという特徴を持つ。また，高精細で中間調まで再現できるのはTFTならではのメリットだ。

　デジタルカメラの液晶には，MIM，TFTのほか，低温ポリシリコンTFTが登場している。シリコン多結晶の基板で形成される低温ポリシリコンは電子の移動速度が速いため，制御用周辺回路のほとんどをガラス基板上に直接実装（COG）できるという特徴がある。

　その結果，接続されるピン数を大幅に削減することができ，製品そのものの信頼性も向上する。さらに部品点数も約40％削減でき振動や衝撃に強いことから，ノートパソコンなどへの採用も期待されている。

（図版：http://www.sharp.co.jp/sc/eihon/llt180a/image/tft-a.gifより）

（図版：http://www.sharp.co.jp/sc/library/lcd/image/p66-2.gifより）

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