Bluetoothの勝ち組はどこか?(1/3)

株式市場では,先取りするかたちで一部のデバイスメーカーをBluetooth関連銘柄として賑わった。しかし,Bluetoothの普及はこれから。市場としては未知数。出席者の中からは「2003年までに普及できなければ,IrDAの二の舞になる」という発言も飛び出した。それでは,Bluetoothを普及させるためには,どうしたらいいのか? 普及の条件について,出席者は話し合った。(座談会2回目。1回目記事はこちら

【国内記事】 2001年2月28日更新

出席者はゴールドマン・サックス証券の山科拓氏,イー・リサーチの小野浩之氏と木原輝明氏,ZDNetの中川純一と斎藤健二。(以下,敬称略)

対抗する無線LANの動向

中川 話は変わりますが,LANということでは,IEEE802.11bなどの価格低下が進み,主流になっていくと思います。


山科氏
山科 LANベースでは,基本的に100Mbpsでは足りない,1ギガクラスの無線でないと使えないという話もあります。Bluetoothは1Mbpsですから,そういう点では,使えないですよね。

中川 実際には片側で700Kbpsですので,双方向になると,もっと落ちます。それもベストエフォートですので,実行速度は200Kbpsとかになると思います。

山科 オフィスユースを考えると,Palmやグループウェアと同期をとるくらいしか思いつかないです。

中川 一時騒ぎ立てて時は,会社のLANまでBluetoothになるというような話がありましたね。(笑)

 そういうことはないでしょうが,いままでのIrDAであれば,ポート同士を向き合わせていたのをBluetoothに代替するということはありえます。ただ,それでも,Bluetoothを搭載することで,受信側が2万円高,送信側も2万円高で合わせて4万円高になるということはありえません。

 デバイス自体が2万円なのに,そこに新たに2万円のチップを入れるということはありえません。せめて,秋葉原で1個1500〜2000円で山積みで売られるようになればいけるかなと思います。

 売れれば,チップ自体は複合的なものではないですので1ドルとか,2ドルとかいうところまでいけるでしょう。後は,どこで普及の弾みをつけるか,どうやって弾みがつくかにかかっています。

 Bluetoothの旗を振っている人たちは,現状を決して楽観しているわけではないですし,かといって悲観しているわけではありません。ただ,2003年くらいに普及できなければ,IrDAの二の舞になるだろうという感覚ですね。

 ですから,2002年から2003年にかけて何とかしなければいけない。用途を考えなければいけない。国内で言えば,NTTドコモの携帯電話に搭載してもらって,何とか一気にインフラをつくらなければいけない。それは少なくとも今年ではありません。来年の後半から本格的に使えるものを製品化して2003年の普及を目指しています。

 彼らの感覚では,価格低下のペースは予想よりも遅くなってきているけれども,当初予想の2005年に5ドルになるのは少し早まるのではないだろうかというのです。もしそうだとすれば,普及のペースはあるところから急速に上昇するかもしれません。

 あるところというのは,NTTドコモのIMT-2000がある程度普及した後の次の高級機種を考えると,Bluetooth搭載の新しい携帯電話というのは,マーケティングとしてもありえることです。

 これはデバイスメーカーが期待しているところでもあります。モデムを開発しているところなども,いつでもBluetoothに対応した製品を出せる状態ですが,インフラが何もないところに,モデムだけ出しても売れないことは分かっていますので,彼らとしてはやるにやれない状態です。

 ですから,NTTドコモに働きかけようとしていますし,現に働きかけています。

木原 価格競争によってBluetoothの値段が下がっていく時に,Bluetoothに注力しているボードやドライバソフトを供給しているベンダーについては,体力勝負になってくるのでしょうか?

 例えば,最終製品を供給するところではなく,村田製作所やアルプス電気などのように中間部品を供給するところですね。

中川 一時期,株式市場でBluetooth関連と騒がれたような旨みはないと思いますが,高いチップであることに変わりありません。価格が20ドルから5ドルに下がったとしても,5ドルのチップというのはそうそうありません。決して旨みがないというわけではないです。

 これからワンチップ化が進めば,高密度実装の技術が問われるので,どのメーカーでも参入できるというものでもありません。小型化すれば,その差は明らかになるはずです。

 ですから,通信系の実績があって,高密度実装ができて,半導体の設計に関する技術があるところが勝ち組になると思います。そこに突然,聞いたこともない小さなベンダーが価格破壊的な形で現れるということは考えにくいですね。

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