503iか210i。買うならどちらだ?

FOMAの延期により,ドコモ端末の選択肢は503iと210iシリーズに絞られた。この2つのシリーズは“iアプリ”以外,何が異なっているのだろうか。

【国内記事】 001年5月1日更新

 NTTドコモの次世代携帯電話,「FOMA」サービスが10月に延期された(4月26日の記事参照)。NTTドコモの端末としては,iアプリに対応した「503i」シリーズ,そしてJavaを搭載していないスタンダード機「210i」シリーズが購入候補となる。

 以前,「210i」シリーズ,さらには「FOMA」まで踏まえて,どのタイミングで携帯電話を買うのがいいのか考察した(2月5日の記事参照)。当時と状況が大きく変わったのは,FOMAが延期されたということ(4月26日の記事参照)。また,折りたたみ型となる「P503is」が発表されたことで(5月1日の記事参照),全6機種の503iシリーズ全てが出そろったことだ。

 FOMAの実質延期は,待っていた人には大きなショックだったに違いない。さらに10月まで待つか,503iか210iから端末を選択するしかなくなってしまった。

503iと210iシリーズの違い

 iモード機能が標準となったことで,曖昧になっていた503iシリーズと210iシリーズの位置付けだが,iアプリの登場によって,しっかりとした差別化が図られた。

 2xxシリーズと5xxシリーズの機能の変化を簡単にまとめると,以下のようになる。

機能 iモード iアプリ 着メロ パケット通信
208i × × 3和音 ×
209i × 4和音
210i × 16和音
501i × 単音 ×
502i × 3,4和音 ×
503i 16和音 ×

 簡単にいってしまえば,“iアプリをやってみたいなら503i,iアプリが必要ないのなら210i”なのだが,ほかにもいくつか違いがある。

 503iと210iの両方が発売済みの,NEC,富士通,三菱電機製の端末を比べてみよう。

型名 N503i N210i
形状 折りたたみ
十字キー パッド型 パッド型
iアプリ保存件数 5〜10件(実質5件) なし
着信メロディ 16和音
液晶 半透過型カラーTFD4096色 カラーSTN液晶256色
サイズ(幅×高さ×厚み) 48×93×22ミリ(折りたたみ時) 46×90×23ミリ(折りたたみ時)
重さ 98グラム 92グラム
最大表示文字数 15文字×14行 15文字×11行
連続通話時間 135分
連続待受け時間 460時間 500時間
その他 赤外線(IrMC)通信機能 サブディスプレイ

型名 F503i F210i
形状 ストレート
十字キー 分離型 パッド型
iアプリ保存件数 4〜50件 なし
着信メロディ 16和音
液晶 反射型カラーSTN256色 カラーSTN液晶256色
サイズ(幅×高さ×厚み) 46×135×15ミリ 40×125×15ミリ
重さ 77グラム 65グラム
最大表示文字数 10文字×10行 8文字×8行
連続通話時間 135分
連続待受け時間 430時間 500時間
その他 メールテンプレート

型名 D503i D210i
形状 フリップ フリップ
十字キー イージーセレクター
iアプリ保存件数 5〜10件 なし
着信メロディ 16和音
液晶 半透過型カラーTFD4096色 カラーSTN液晶256色
サイズ(幅×高さ×厚み) 46×129×17ミリ 41×123×17ミリ
重さ 81グラム 71グラム
最大表示文字数 11文字×8行 8文字×7行
連続通話時間 130分 125分
連続待受時間 380時間 500時間
その他 ATOK Pocket

 それぞれ16和音,カラー液晶などは共通ながら,シリーズごとに以下のような傾向があることが分かる。

  • 210iのほうが連続待受時間が長い
  • 210iのほうが軽量・小型
  • 503iのほうが表示文字数が多い(液晶が大きめ)

 また,プレイステーション接続ケーブルを使って,テレビでiモード画面を楽しもうと思ったら「5xx」シリーズでなくてはいけないという違いもある(4月27日の記事参照)。

 逆に210iシリーズは,PCなどと接続して9600bpsながらパケット通信を行えるという特徴がある。

買いはどちらだ?

 また,携帯電話の部品の中でも高価なカラー液晶のサイズが小さめであり,Javaにも対応していないことから,実売価格は210iシリーズのほうが若干安い。

 ある意味,おとなしめで落ち着いた色のデザインが多い503iシリーズに比べ,210iシリーズではF210iのハッピーオレンジやD210iのきらきらピンクなど,思い切ったデザイン,カラーリングのものも用意されている(4月16日の記事参照)。

 価格は高めでも,TFTやTFDを使った多色の大画面液晶を搭載し,Javaに対応した503iシリーズ。そして,256色カラー液晶に16和音などの基本スペックを押さえながら,小型軽量でバッテリー駆動時間も長い210iシリーズ。基本的には“通話メインで使うなら210i,iモード機能を活用したいなら503i”となるだろう。

 ただし,F210iにはメールテンプレート機能が付き,N210iにはサブディスプレイが搭載されており,503にはない魅力となっている。

 この後,210iシリーズには「P210i」と「SO210i」登場が予定されている。特にSO210iはソニー初の“ムーバ”端末だ(3月27日の記事参照)。折りたたみなのかストレートタイプなのかも定かでないが,「かなりの自信作」(業界関係者)だという。

 ドコモ端末の次のシリーズが登場するのは,早くても今年の秋以降の見込みだ。

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[九条誠二,ITmedia]

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