ドコモ,FOMAサービス10月1日本格スタート──端末,料金体系も発表

NTTドコモがFOMAサービスを10月1日に本格スタートすることを明らかにした。5月30日には4000人限定で“試験サービス”を提供する。明らかになった料金体系は映像を楽しむには割高だ。

【国内記事】 2001年4月26日更新

 NTTドコモは4月26日,IMT-2000サービス「FOMA」(関連用語)の具体的な開始時期,料金体系,端末などを発表した。5月30日から始まるのは試験サービス。本格的なサービスは10月1日からとなる。

 FOMAの通信料金は,音声通話に関しては現行のPDC方式と同水準,回線交換を使った64Kbpsのデータ通信に関しては音声通話の約1.8倍。パケット通信に関しては1パケット(128バイト)あたり0.05円を予定している。

 端末は,スタンダードタイプの「FOMA N2001」(写真左),ビジュアルタイプの「FOMA P2101V」(中央),データタイプの「P2401」(右)が用意される(端末の詳細はこちら)。

本格サービスは10月1日

 当初は「5月から開始」といわれていたFOMAだが,フタを空けてみれば本格サービスは10月1日から。5月30日からは,約4000人に利用者を絞った試験サービスが始まるのみだ。NTTドコモの立川啓二社長は「サービスの開始方法を従来とは違う形にしただけで,延期したわけではない」と,あくまで“予定通り5月中のサービス導入”であり,サービスが延期されたわけではないことを強調する。

 立川社長が指摘する通り,昨年のiモードの接続障害や,2月に起きた「P503i」の不具合に象徴されるように新サービスの導入はネットワークを完全に作っただけでは対処できるものではない。「最近のiモードの(不具合などの)状況を見て,考え方が変わった。試験サービスこそ,新通信方式の導入にふさわしいやり方だ」(立川社長)

 ただし,かねてから噂されていた通り,ネットワーク関係のソフトウェアにバグがあったことは認めた。「200局を超える基地局の建設と交換機の設置を進めており,現在はその試験を進めている。ソフトウェアについてバグの検証が中心課題」(津田志郎常務取締役ネットワーク本部長)

 今回の試験サービスの背景には,IMT-2000の標準化団体,3GPPで決定された3月バージョンの変更を,ネットワークに盛り込む必要もあったと津田常務は言う。国際ローミングに関する仕様もここに含まれるという。「5月から提供する端末は国際ローミングにそのままでは対応できない。国際ローミングは2002年の春に実現を予定している。その頃には端末の開発も間に合う」(津田常務)

サービスエリア拡大,予測契約者数は変更なし

 試験サービスの提供エリアは,東京23区と横浜市,川崎市の一部。4000人程度に限定される利用者は,ドコモのホームページや広告を使って5月10日から公募する。試験サービス中は端末は無償貸与され,基本使用料などは無料となる。

 試験サービス後のサービスエリア展開,予測契約者数などはこれまでの計画と大きな変更はない。本格サービス開始となる10月1日には,国道16号線の内側でサービスを提供する予定だ。初年度の予測契約者数は15万人を想定している。

 その後の予測契約者数は3年後で600万人。サービスエリアは人口カバー率で97%に達し全国展開を完了させている見込み。「4年目に単年度黒字。5年度が終わって累積で黒字」と立川社長は今後の見通しを語る。

予想以上に高い通信料金

 FOMAでは,音声通話のほかに回線交換を用いた64Kbpsのデータ通信,最大384Kbpsのパケット通信が利用できる。「映像を中心としたサービスがいろいろと考えられる」と,立川社長はFOMAの可能性を語るが,試験サービスの料金体系はこれまでの予想よりも割高なものとなった。

着信先 携帯電話 固定電話 PHS
通話 営業区域内 14.5 13.0 19.0
営業区域外 16.0 14.5
64Kbps 営業区域内 26.0 23.5 34.0
営業区域外 28.5 26.0

*FOMA発信時の料金体系。単位は円/30秒。平日昼間の料金

 回線交換を使った64Kbps通信の場合,「(周波数の利用効率からすると)普通は5倍の料金になるところを1.8倍にしている」(立川社長)というが,1分間で50円を超える料金は安いとは言えない。同じく回線交換で64Kbpsを実現しているPHSの場合,1分間で15円以下の料金体系でサービス中だ。

 パケット通信に関しては,1パケット(128バイト)あたり0.05円。iモードが1パケット0.3円なのに比べると「一桁安い値段で提供する」(立川社長)ことになるが,高速なパケット通信速度を生かして動画などを送受信するにはまだまだ高い料金と言わざるを得ない(2月23日の記事参照)。

 ただし,本格サービス開始後のパケット料金に関しては,月額定額料金を追加することでパケット通信が割安になるなど,さまざまなプランを用意するという。

プレマーケティングか,それとも?

 立川社長はFOMAを“試験サービス”という形でスタートすることを「これこそ新しい方式を導入するに適した方法」と評する。しかし,実質的にはFOMAは10月1日に延期されたと言うべきだろう。

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[斎藤健二,ITmedia]

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