見えてきたFOMA──4機種が登場,特徴は6つNTTドコモは,5月に予定されているIMT-2000サービス「FOMA」では,開始時に4種類の端末が登場することを明らかにした。
2月9日,NET & COM21で行われたフォーラムでは,NTTドコモのネットワーク本部IMTネットワーク推進室導入推進担当部長である入江恵氏が,IMT-2000の将来展望を語った。 NTTドコモのIMT-2000サービスである「FOMA」は,5月30日にサービスを開始し,以下のスケジュールでサービスエリアを広げていくもよう。
日経コミュニケーションによると,IMT-2000サービス開始時に,以下の4機種が用意されることをNTTドコモは明らかにした(関連記事)。
次第に明らかになってきたFOMAの特徴2月8日に都内で開かれた「BUSINESS MOBILE FORUM 21」での講演によると,NTTドコモが明らかにしているFOMAの特徴は,大きく分けて6つある。
下り384K〜64Kbps,上り64Kbpsのパケット通信は,FOMAの大きな特徴だ。現在のデータ通信の代表的存在であるiモードの通信速度は,9.6Kbps。実に40倍もの高速化が達成される。ただし,現在のドコモのパケット通信と同じく,複数のユーザーで384Kbpsを共有するベストエフォートサービスだ。 回線交換方式は加入者の収容能力などの問題から,通信速度64Kbpsに抑えられる。また,FOMAの初代機は,W-CDMA方式のみに対応するシングルモード機になるといわれている(2月5日の記事参照)。 MPEG-4とFOMAの深い関係MPEG-4デコーダを内蔵することも,FOMAの特徴。これは,カメラ内蔵型に限らず,高機能iモード機にも搭載されるもよう。逆に,ドコモは「ビジュアルフォンにもiモードの仕様がすべて入っている」(NTTドコモのゲートウェイビジネス部,ビジネス推進担当部長である夏野剛氏)と,iモード機能はこれからの端末の基本になっていくという。 NTTドコモでは,iモードコンテンツに動画を追加するといった,現状のコンテンツの延長線上に動画を位置付けている。「ビデオには表現力があるので,短いものでよい」(夏野氏)
FOMAとMPEG-4は切っても切れない関係にある。すでに松下や(2月6日の記事参照)東芝が(1月16日の記事参照),W-CDMA端末(FOMA)に向けてワンチップのMPEG-4コーデックLSIを発表している。「端末への搭載のため,(MPEG-4チップの)社内向けを優先して研究中」(松下) Bluetooth,赤外線などが充実FOMAでは,キャリアの通信網を経由することなく,端末自体がほかの機器と通信を行える機能を搭載していく(12月22日の記事参照)。 外部とのインタフェースとしては,赤外線とBluetoothが最有力だ。現在の最新機種である503iシリーズでも,多くの機種が赤外線機能(IrDA)を搭載し,今後の機種ではBluetoothが内蔵されていくと見られている。
GSMに比べ,制限されるUSIMチップIMT-2000の端末には,電話番号や加入者のIDなどが記録された「UIMカード」と呼ばれるICカードが内蔵される。UIMカードはUSIMとも呼ばれ,ヨーロッパなどで主流のGSM方式の携帯電話で使われている「SIMカード」が元になっている。 ヨーロッパでは,キャリアとの契約はSIMカード単位で行われ,どのメーカーの端末でもSIMカードを差し込むことで利用できるようになる。ユーザーは,好きなキャリアのサービスを好きな端末で受けられるようになっているわけだ。「メーカーとサービス会社の役割がはっきりする」(ノキアジャパン広報部) しかし日本では,従来どおり,NTTドコモのサービスはNTTドコモ専用の端末でないと利用できないし,auのサービスはau専用端末でないと利用できないという状況になりそうだ。端末と通信キャリアを固定する「SIMロック」と呼ばれる方法を使うのではないかと関係者は見ている。 たとえSIMロック機能が使われたとしても,個人認証の手段として,携帯が電子財布としての機能を持つためにUIMカードは必須の機構である(12月21日の記事参照)。 既にドコモは,PDCパケット通信専用SIMカードとでも言うべき,「DoPaチップ」を発表しており,カシオの「E-707」などで利用できる(2月5日の記事参照)。
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