bモバイルの新Webアクセラレータ「Michelle」の実力は?
効果が大きいのは32Kパケットだが,128Kパケットでも有効に機能受信サイズの変化から,Webアクセラレータに効果があることはある程度想像がつくが,では体感上で重要なデータの受信時間はどう変化するのか。ここでは32Kパケットと128Kパケットの両方の接続で各Webページを完全に読み出すまでの時間を計測してみた。 なお物理的な通信速度のばらつきもあるので,各パターンに対して複数回の計測を行い,最も結果の良好だった結果を採用している。128Kパケットに関しては受信速度測定サイトで60〜90Kbps程度の受信速度になっている場所での計測だ。 受信時間を見るとWebアクセラレータの有効性がよく分かる。128Kパケットの受信速度があまり安定していなかったこともあるが,“32Kパケット+Marion”ですらWebアクセラレータなしの128Kパケットより短時間でサイトの受信を終えている。 128KパケットでももちろんWebアクセラレータは有効だ。DDIポケットでのエリアマップではWebアクセラレータなしに対してMarionが半分以下,Michelleでは4分の1以下の受信時間になっている。 それ以外ではMarionとの差は小さくなっているが,これは純粋に画像の受信以外に要する時間が多く,読み出し要求などにはWebアクセラレータの効果がないからだ。 Crash.Netでアクセラレータ効果が小さいのもこのためだ。Michelleを利用した場合,受信サイズはおおよそ半分だが,受信時間はこれに届かない。小さめの画像を多く含むため,読み出し要求などに掛かる時間が多く,結果として全体の受信時間があまり短縮されないのだ。 さらに,各サイトのWebアクセラレータなしの場合の受信サイズとアクセラレータ利用時の受信時間から体感上の受信速度を割り出してみた。 Webアクセラレータ効果の大きいDDIポケットのエリアマップでは32Kパケットで最大13.78Kバイト/秒,128Kパケットでは最大21.13Kバイト/秒と物理的な最大通信速度を遥かに超える受信速度となる。ウエブコミック「ボブ&キース」でも32Kパケットでは最大7.05Kバイト/秒とこれも物理的な最大通信速度を超えている。
万能ではないが,確実に便利なWebアクセラレータ今回の検証結果からも分かるようにWebアクセラレータは万能ではない。文字情報に関してはさほどアクセラレータ効果はないし,ページ内に細かな画像が多い場合はその効果も小さくなる。 また画像が劣化する点にも注意が必要だ。特にMichelleでは圧縮率も高い分,目に見えて画像品質は悪化する。もちろんWebアクセラレータを使う,使わない,MarionとMichelleのどちらを利用するかはユーザーの任意であり,使い分ければ済むことだ。
ただしWebアクセラレータの設定,つまりProxyの設定は,難しいわけではないが,頻繁に切り換えて利用するとなるとその設定作業は結構面倒である。この点,動的に切換えが可能なユーティリティなどが提供されればさらに便利になると思う。
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