Mobile:NEWS 2002年5月17日 11:15 PM 更新

海外で携帯電話を使うには──Nokiaの携帯電話レンタルサービスを試す(滞在・帰国編)(2/2)


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フランスと日本の携帯電話事情

 フランスで使ったGSMの通話品質はとてもクリアで、エリアの充実ぶりにも感心した。地下2階にある地下鉄のホームでもアンテナは4本立っていたり、電車の走行中でも通話ができたりと、とにかく地下鉄の通話環境は完璧だ。だが、日本のように車内でメールをする人は1人もいなかった。

 街で歩きながら通話している人はごく稀で、むしろカフェでゆっくりと話している人が多く見られた。カフェということで、ついでにパリのインターネットカフェについても紹介しておこう。今回の旅で、携帯電話のデータ通信カードを手配しなかったのには、このインターネットカフェの存在がある。つまりわざわざPCを持ち歩かなくても、街のあちこちにあるカフェを利用すればいいと思ったのだ。


ソルボンヌ大学の近くにあるインターネットカフェ。誰でも気軽に利用できる店構えで、日曜だというのに店内は若い人であふれている。利用料金は17分で1ユーロ。PCには日本語の入力環境がなく、ローマ字でのやりとりとなったが、hotmailなどのWebメールが日本との連絡に役立った


シャンゼリゼにあるトヨタ自動車経営のインターネットカフェ。カフェというよりはPC体験コーナーのようで、無料で利用できる。PCは日本語表示も可能で旅行者に人気が高いが、5台しかないので待ち時間が長い。PCの前にイスはなく、立ったまま利用する。暖かかったパリもこの頃なぜか急に寒くなり、着込んでいる人が増えてきた

 携帯電話を持ち歩いていて困ったのは、本体がストレートタイプだということ。バッグの中やポケットに入れておくと、いつの間にかボタンが押されてしまい、数字が羅列されてしまうのだ。もちろんキーロックをすれば問題はないのだが、この設定があまりにも面倒なのである。マナーモードも同様で、美術館めぐりなどではあきらめて電源を切っていた。日本の携帯にある「マナーモード」ボタンは、本当に便利なものだと思い知らされた。

 携帯電話の充電は、3日に1回の割合で行った。通話はそれほどしなくても、電源を入れているだけで電池を消耗するようだ。レンタル品についてきたのが急速充電器なので、時間がない時でもすぐに充電ができ、電池切れで困ることはなかった。

 そんなある日、SMS(ショートメッセージサービス)でメールが1件送られてきた。こちらにも迷惑メールがあるのかとワクワクしながら(?)メールを見てみると、なんと携帯電話会社の広告メールだった。どうやら利用エリアが変わると、毎回ではないもののメールが届くシステムになっているらしい。iモードメールのように、メール受信料がそのつど請求されるのではないかと心配したが無料だった。この旅行中、同じようなメールがほかに2件届いた。

帰国、返却、そして費用精算へ

 あっという間に休暇は終わり、友人たちとの別れを惜しみつつ帰国の途に。成田の空港内ですぐ携帯を返却することもできたのだが、ここで宅急便を送ると空港使用料を取られると聞いていたので、帰宅後に返却することに。そしてその翌日、レンタル品に同封されていた宅急便の紙袋に、携帯一式を入れて近所のコンビニから返送。翌日を過ぎると料金が加算されるシステムになっているのだ。

 2週間ほど経って、レンタル会社であるモベルコミュニケーションズから請求書が届いた。明細一覧には、利用日、通話時間、相手の電話番号、国名、通話料金の項目があり、すべての通話記録が記載されていた。その中には例のSMSの受信記録も残っていた。さて、気になる利用料金だが、64回くらいの通話で約3万6660円と、最初に思っていたより若干高めであった。しかし、この程度なら払えないこともない。

 結果的にレンタル携帯電話は、友人との待ち合わせや日本との連絡などに大活躍だった。複数で行動する場合、それぞれが持っていれば何よりだが、そのうちの誰かが1台持っているだけでも行動の自由度が広がってくる。また何かトラブルがあった時でも、パニックに陥らなくてすむという安心感もメリットの1つだ。こう考えると、携帯電話はもはや海外旅行に出掛けるときの必需品だとも言える。レンタル需要はますます高まりそうだ。  携帯をレンタルする際の最大の問題は、どのレンタル会社を選べばいいのか分からないということだ。今回は、大手であることや、通話料以外は無料という条件でさっと決めてしまったが、じっくり探せばさらなる掘り出し物が出てくるかもしれない。また、国内で借りるのではなく、現地で借りたほうが安いこともあるだろう。もし最適なレンタルプランが見つかった時には、ぜひ編集部までご一報をお願いしたい。


自分へのおみやげはコレ。フランスで売られていたモバイル情報誌が2冊。日本同様、携帯電話の記事が主力のようだ。

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▼ Club NOKIA
▼ モベルコミュニケーションズ

[鈴木晴代、江戸川, ITmedia]

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