J-フォンの3G、試験サービスの様子をちょっと見てみよう12月の本サービス開始に向け、J-フォンの3Gで試験サービスが行われている。その模様と、提供されている端末の出来具合について紹介しよう
J-フォンの3Gの試験サービスは6月30日からスタートしたものの、端末の配布は順次行われ、「6月30日の時点で端末が提供されたのは一部の人。8月中にほぼ全部の人に行き渡った」(J-フォン)。その試験サービスでモニターをしているユーザーの1人は、8月半ばに届いた端末を「電波の入るところでは音がすごくきれい」だと評価する。
インフラから全く新規のものとなる3Gサービスは、基地局などのネットワークの構築状況も気になるところだ。 試験サービスのエリアはほぼ国道16号圏内とされているが、現在はまだ穴もある。12月の本サービスのエリアとされる首都圏および主要都市のカバーに向けて、作業が急ピッチで進められているところだと思われる。「2003年の8月までに(3Gを)PDCと同じようなエリアカバー率にする」予定だけに、エリアの拡大スピード、基地局密度の向上が気にかかるところだ。 しかし、試した限りでは、ドコモの試験サービスのときのような「都心の中心部なのにほとんどつながらない」(2001年6月の記事参照)という状況はなく、通話の途切れも目立たなかった。あるユーザーによれば「ここ数日で電波の状況が明らかによくなった」らしい。「時々(混線したかのような)ノイズが載る現象もすっかりなくなり、通話がほぼ途切れず良好な音質で通話できるようになった」のだそうだ。 実際、編集部のある赤坂で、NTTドコモのFOMAとならべて試してみたところ、FOMAが通話できない部屋でもJ-フォンの3Gでは通話可能だった。サービスエリアの広さは異なるが、エリア内の密度という意味では、J-フォンの3Gは試験サービス段階というのに頑張っている印象だ。
では、端末の出来はどうだろうか(以下、あくまでも試験サービス用の端末の話である)。 最大の懸念材料である電池の“もち”は、この端末を見る限り、やはり厳しいようだ。「朝、フル充電で持っていっても、1日10分、20分使ってしまうと夜まで持ちません」(モニターユーザー)。「J-SA001」のユーザーからも、「待ち受けで6、7時間と、異様にバッテリーのもちが悪い」という声も届いている。試験端末である「J-N001」のスペック表には連続通話時間、連続待受時間が記載されておらず、チューニング中であることが分かる。 また試験サービスでは、J-スカイやメールなどのサービスは利用できず、J-SA001で予定されていたデータ通信サービスも延期するなど、インフラの調整が中心。具体的な“3Gならでは”のサービスが見えないところには不安もある。 さて、J-N001のボディは、「FOMA P2002」とそっくり。ただし中身は大きく異なるようだ。背面には「J-フォン/Vodafone」のロゴと共に「QUALCOMM 3G CDMA」のシールが貼られており、「世界基準を守ることでコストダウンを図る」というJ-フォンの戦略の一端が垣間見える(7月17日の記事参照)。
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