AirH"でも待望のデータ圧縮サービス開始(1/3)DDIポケットが「PRIN」でデータ圧縮サービスを開始した。物理的な通信速度をそのままに体感上に通信速度を向上させる。どの程度、圧縮がかかるのか、bモバイルのサービスとも比べながら見ていこう
DDIポケットの運営するISP「PRIN」が、AirH"利用者向けに無償で“データ圧縮”サービスを開始した(8月29日の記事参照)。PRINのサーバと端末との間で、自動的にデータ圧縮を行い、送受信量を減らすことで物理通信速度はそのままに体感通信速度を向上させようとするものだ。 同様のサービスは、日本通信のbモバイルでも「アクセラレータ」という形で提供されている(3月22日の記事参照)。設定方法などが、多少異なるが、基本的にはほぼ同じ内容のサービスといっていい。bモバイルのアクセレータサービスは既に一定の効果が確認されており、そういう意味では“お墨付き”のサービス導入ともいえる。
PRINが提供するデータ圧縮サービスは正式には「Fourelle Venturi(フォーレルベンチュリ)for AirH"」と呼ぶ。米Fourelle Systemsが提供するシステムで、ISP側に専用サーバ、端末側に専用クライアントソフトを導入する。現時点でクライアントソフトはWindows(Windows 98以降)向けしか用意されていない。 データ圧縮はHTTP、HTTPS、POP3、SMTP、IMAP4、FTP(パッシブモードのみ)のプロトコルが対象。最もデータ圧縮が効果を発揮するのはWebアクセス時の画像圧縮、メール送受信時の添付ファイルの圧縮の2つになるだろう。 Webアクセス時の画像圧縮は画像情報を間引くことによって行う。Webで利用されるJPEG、GIFといった画像ファイルは既に圧縮されているため、可逆圧縮では効果がほとんど得られないからだ。従って画像の表示品質は確実に低下する。どの程度までの表示品質の低下が許容できるかはWebコンテンツの内容や個人によって異なるため、4段階の圧縮効果の設定が可能になっている。 メールの送受信では可逆圧縮が行われる。反面、メールに添付された画像ファイルや、既にアーカイバなどで圧縮されたファイルには圧縮効果はほとんどない。オフィススイートのデータファイルをそのまま添付するといった場合などに効果があると思えばいい。 専用クライアントソフトはPRIN専用となっているため通信に関連する設定は必要ない。
専用クライアントソフトは、専用サーバが利用できるかどうかをチェックしてから動作するため、常に起動しておいてもそれほど問題はない。起動したままで機能を無効にすることもできる。 ただし機能を有効にしたままPRIN以外のISPを利用する場合、Webアクセスやメール送受信がうまくいかないことがある。インターネットへのリクエストで専用サーバを探しにいってしまい、リクエストが無効になってしまう場合があるからだ。
では、データ圧縮の効果はどのくらいあるのか? 参考として同種のサービスとして先行したbモバイルも加えてテストしてみた。bモバイルはAirH"と同一のインフラを利用しており、サービスとしても競合する部分があるので、いい比較材料になるだろうし、興味のある人も多いはずだ。
[坪山博貴, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 1/3 | 次のページ モバイルショップ
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